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質問上手になるための秘訣

 質問上手になるためには、3つのコツがあります。

[1]相手との信頼関係を維持する
 事前の関係づくりをしっかりやっておくことを前提として、相手の本音を聞き出すためには、会話の中での信頼関係の維持が不可欠です。そのために大切なのは、相手の話を真剣に「聴く」姿勢です。

 まず、話し方のテンポは相手に合わせます。そうすることで、相手に安心感を与えることができます。その上で、質問の中で「相づち」や「バックトラッキング(おうむ返し)」を織り込んでいきます。

 次の上司と部下の会話を見てみましょう。(※印がバックトラッキング)

部下:「T社に提案している新企画の件で、先方の担当者から連絡があり、A取締役が反対していると伺いました」
上司:「そうか、A取締役が反対しているのか(※)。いつ連絡があった?」
部下:「昨晩です」
上司:「急な話だったね(※)。君はどうすればよいと思う?」
部下:「先方の予算が厳しいことは聞いていましたので、価格がネックになっているのかもしれません」
上司:「君は価格の問題だと思うんだね(※)」
部下:「そうです。どこまで価格を下げられるか至急調整します」
上司:「よし、明日もう1度価格の見直し案を持って、一緒に訪問してみよう」

 相づちやバックトラッキングを使うことで、相手の本音を引き出すことができます。

[2]質問は話の流れに合わせる
 相手と会う前に、どんな話を聞くかを書いておくことは効果的です。でも、それを見ながら順番に聞きたいことを質問していくのはやめましょう。相手の発言に相づちやバックトラッキングをしながら、「5W1H」を使って質問をしながら話を広げていきます。

 5W1Hとは、Why(なぜ)、When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、What(何を)、How(どのように)です。

 ただし、一方的に質問をすることは、話の腰を折ってしまうことが多く、相手の心をつかむこともできません。

「今どのような問題がありますか?」
「その問題はいつから起きていますか?」
「その問題はどれぐらい重要度が高いですか?」
「その問題をどのように解決しますか?」

 これらは相手に考えさせる大切な質問ですが、立て続けに質問されたら、「尋問」を受けているような気になってしまいます。質問は話の流れの中でうまく混ぜ込んでいきます。用意した質問を聞けていない場合は、話の区切りを見ながら切り出します。質問は話の流れに沿って投げ掛ける必要があります。良い質問は会話の流れの中で生まれるのです。詰問調で質問を繰り返していないか、自分の質問を振り返ってみましょう。

[3]さまざまな質問を自分に投げ掛ける
 良い質問は、自分で思いつかなければ相手に投げ掛けることはできません。質問力を高めるためには、普段から自分への問い掛けを増やすことから始めましょう。自分への問い掛けを増やすためには、「こだわりや前提を疑う」ことです。そもそも自分の考えには、「思い込み」や「偏り」があるはずと考えてみましょう。そして自分に対して、「もし~だとしたら」と問い掛けるのです。そうすれば、違う視点で物事を考えられるようになります。

 質問力を磨くためには、互いの関係性を構築することと関係を維持する雰囲気づくりが不可欠です。単に相手から質問したいことを聞き出せばよい、という姿勢ではうまくいきません。事前に互いの関係を構築し、会話の中では関係を崩さない雰囲気をつくり、流れに合わせて質問をして話を広げていくように心掛けましょう。