PR

“場づくり”が必要に

桑島氏:ありものの見える化と、ありものを使おうとする意志、その両方がないとダメということですね。

長島氏:そうですね、その通りです。そのためには、リンカーズさんのような会社が“場作り”として必要なんじゃないですか。その場作りに「LMS」が有効だと思います。

編集部:LMSって何ですか。

桑島氏:LMSはリンカーズマッチングシステム、今のリンカーズの仕組みそのものです。例えば、現在は大企業からニーズを聞いて、それを地元の企業を良く知るコーディネーターに展開し、地方のシーズ情報を吸い上げ、スピーディーにマッチングしている。この仕組みは企業間だけではなく、企業内でも十分に使えるし、事実そのような話がどんどん出てきて、まさに今ローランド・ベルガーと共同でプロジェクトを推進しているところです。

長島氏:半分冗談に聞こえるかもしれないですけど、LMSが進化すればそうした場作りに使えるのではないかと私は思っているんですよ。それをやるために、御社と提携したんですから。

 場がないと、何かを探そうという意思は生まれないですよ。インターネットも、取りに行かなかったら、何も情報がないのと一緒じゃないですか。同じです。情報を格納することはできたとしても、やりたいと動かない限り、何も起きない。貨幣は流通しない。

桑島氏:僕がLMSで面白いと思っているのは、異業種の創発ができるという点です。例えば、自動車メーカーの持っているセンシング技術を食品異物検査に応用するということを、エンジニアが考えてマッチングしたらうまくいった、とか。そういう例に、何かものすごいポテンシャルを感じますね。

長島氏:それはまさに、技術の抽象度が上がっているんです。専門外の人にも伝わるように。

桑島氏:ああ、確かにそういうことですね。自動車メーカーの「センシング」が彼らのコア技術だったということですよね。

長島氏:抽象度とか次元とかをマネジメントできると、強いんですよ。

桑島氏:日本人はそこが圧倒的に弱いですね。抽象化できない。

長島氏:職人が暗黙知でやっている感じですね。勘ですよ。それでは伝播しない。リンカーズではLMSを国内企業に入れたり、地銀などの金融機関に入れていくことを検討しているんです。コーディネーター役を、例えば企業の課長さんとかに任せて、企業内で情報を流通させる。社内も社外も、基本的には同じ仕組みだと思います。まぁ、顔を知っているか知らないかの違いですし。まあ1万人の企業だったら、社内でも顔を知らないですよね。

桑島氏:ローランド・ベルガーとリンカーズが提携することによって、究極的には何ができるんでしょうか。国境や企業の壁を超えたクロスボーダーのプロジェクトも含め、大きく考えていきたいと思っています。

長島氏:企業内の個々人の中に埋もれていたノウハウや知恵を社会に広く流通させる場を作ることができると思います。各企業は場作りに入り張り込んで、場にいる他の企業とノウハウを交換流通させても良いですし、場には欲しいものだけ欲しいときに取りに行くというのもありだと思うんですよね。

桑島氏:日本企業が、何かを取りに行くということですか。

長島氏:そうですね。もしくは、日本企業が出してもいい。でもその時は、究極に磨ききったものを渡さなくてもいいんじゃないかなと思いますね。とっておきのものでなくても、世界の人が欲しがるものを日本はたくさん持っていると思います。

桑島氏:でも何で日本って、M&Aなど、いろんな意味で守られているのだろう、と。逆にいうと、日本は隔離されているんじゃないかと思うんです。

長島氏:それは日本語の問題じゃないですか。

桑島氏:日本語の問題はありますね。何かするには外界とのコミュニケーションが必要ですよね。インドに進出できていない理由は、やっぱりインド人とのコミュニケーションがないからなのではないかと。

長島氏:そうですね。ないところも多いですね。ただ先ほどの例で、日立さんとNECさんと富士通さんの人たちの間に交流があるかって言うと、今はだいぶでてきたとしても、以前はなかったわけですよね。日本の国内でもないですよ。しかも日本は、仲良くなって関係が深くならないと、何も一緒にできない。残念ながら。だから、そこを変えていくっていうことが重要な課題と思います。それをまず、日本勢で固めてやるということなのか、いやいや最初からグローバルも含めて一緒にやってくんだというのかは、選択だと思いますよ。

 我々の提携の究極系ってなんでしょうね…LMSがバージョン10ぐらいになることじゃないですか。今のLMSにはまだまだ、弱い部分があると思います。つまり、もっとやれるなって思いがあるんですよ。アイデアもたまってきているので、加速できるんじゃないかなと思います。