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犬の登録数は、なぜ減っている?

 カメラだけではなくて、距離を測る距離センサーや、温度を計測するサーモグラフィーセンサーなども装備しています。カメラは、深層学習によって人を認識・識別するために使う全方位カメラです。

 LOVOTの皮膚に当たるスキンは、工業製品としての難燃性を担保しています。仮に服が燃えても、スキンが溶けて、溶けたところから難燃剤のガスが出て消火するようになっています。

 LOVOT自体の体温は猫と同じ37~39度以下になるようにして、心地良い抱き心地を実現しています。落下試験もやっていますよ。

前野 LOVOTを落とす試験ですか。かわいそうだなぁ…。

前野 隆司(まえの・たかし)。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント(SDM)研究科教授。1962年山口生まれ。広島育ち。1984年東京工業大学工学部卒業、1986年東京工業大学理工学研究科修士課程修了、同年キヤノン入社、1993年博士(工学)学位取得(東京工業大学)、1995年慶應義塾大学理工学部専任講師、同助教授、同教授を経て、2008年よりSDM研究科教授。2011年4月よりSDM研究科委員長。この間、1990〜1992年カリフォルニア大学バークレー校Visiting Industrial Fellow、2001年ハーバード大学Visiting Professor。著書に『脳はなぜ「心」を作ったのか』(筑摩書房)、 『無意識の整え方』(ワニブックス)、『「死ぬのが怖い」とはどういうことか』(講談社)、『幸せのメカニズム 実践・幸福学入門 (講談社現代新書)』(講談社現代新書)、『システム×デザイン思考で世界を変える 慶應SDM「イノベーションのつくり方」』(日経BP社)など多数。(写真:加藤 康)
前野 隆司(まえの・たかし)。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント(SDM)研究科教授。1962年山口生まれ。広島育ち。1984年東京工業大学工学部卒業、1986年東京工業大学理工学研究科修士課程修了、同年キヤノン入社、1993年博士(工学)学位取得(東京工業大学)、1995年慶應義塾大学理工学部専任講師、同助教授、同教授を経て、2008年よりSDM研究科教授。2011年4月よりSDM研究科委員長。この間、1990〜1992年カリフォルニア大学バークレー校Visiting Industrial Fellow、2001年ハーバード大学Visiting Professor。著書に『脳はなぜ「心」を作ったのか』(筑摩書房)、 『無意識の整え方』(ワニブックス)、『「死ぬのが怖い」とはどういうことか』(講談社)、『幸せのメカニズム 実践・幸福学入門 (講談社現代新書)』(講談社現代新書)、『システム×デザイン思考で世界を変える 慶應SDM「イノベーションのつくり方」』(日経BP社)など多数。(写真:加藤 康)

 試験の様子を見ると泣きそうになる子どももいますね。LOVOTの体重は約4kgですが、柔らかく作ることでショックを吸収する設計にしています。

前野 今、聞いただけでも本当にいろいろな技術が詰まっていて、LOVOTは機械工学と人間工学の塊ですね。これだけの開発をするにはかなりの資金調達をしなければならない。もちろん黒字になる計画でやっているんでしょうが、どれくらい売れれば黒字になるんですか。

 これまでに87億5000万円を資金調達しました。何台売れたら黒字になるかは公開してないのですが、もちろん黒字化を目指しています。ただ、潜在的な市場規模を考えると巨大なんですよ。例えば、犬の市場規模はご存じですか。

前野 犬の市場規模?

 国内の犬の登録頭数は630万頭ほどで、この10年で50万頭以上減っています。その大きな理由は「セカンドペット問題」だそうです。初めて飼った犬があまりにもかわいかったが故に、その代わりとなる2匹目を飼うことに踏み切れないという人が多いのです。

前野 しかも、飼い主が老齢だと、後に遺してしまうわけにもいかなかったりしますね。

 そうなんです。例えば、団塊の世代では、そう考えて1世代目が亡くなると2世代目を飼うことを躊躇するケースが多いそうです。セカンドペット問題を理由に減っているのだとすれば、犬を飼わなくなった、またはこれから飼わなくなる世帯の1割がLOVOTを買うと想定しただけでもかなり大きな市場になります。

前野 なるほど。そういう市場があるわけですね。