PR

リスニングと読解力が突出

 南高附属中の英検の成績を分析すると1つのユニークな特徴が見られる。それは文法や語彙の成績は平均に届くか届かないか程度である一方、リスニングと読解力がずば抜けて高いことだ。その結果として、英検2級、準2級にほとんどの生徒が合格しているという。

 実際、中1の時には英語がまったくダメだった生徒が5ラウンド方式の英語教育を受け続けて5年以上が経過し、大学受験を控えた今、「英語が一番の武器」と言えるほどにまで語学力が身についたエピソードや、河合塾や駿台といった予備校の全国模試で英語で満点を取った生徒がいるなど、話題には事欠かない。国際科でもなく、中高一貫校になる前身の市立南高等学校がお世辞にも進学校とは言えない学校だったことを考えると、驚くべき成果である。

タスクに集中し効果を最大化

 5ラウンド方式は、「聴く」「読む」「音読」「書く」「話す」をぐるぐる繰り返す学習方法だ。1冊の教科書を一年に5回、繰り返して使う。もう少し具体的に説明しよう。通常、英語の学習方法は単元ごとに、段階的に文法を学び、本文を精読・音読するステップを踏む。この学習方法の課題は、特に初期の段階において使える文法がほとんどないため、実用的な英語のインプットができない点にある。

 5ラウンド方式の場合、1冊の教科書を単元ごとに区切らず、まずは一気に「聴く」。意味が分からなくても、文法が分からなくても、まず一旦、耳から英語を音としてインプットするのだ。その次に、「読む」。今度は教科書を読むという行為を通じて、既に耳からインプットした音と文字を紐付ける。この要領で、「音読」「書く」「話す」と進んでいく。このように英語学習の際に、カリキュラムを1つずつのタスクに切り分けて繰り返すことを「タスク・リピテーション」と呼ぶ。

南附属中の「5ラウンド方式」授業の様子
[画像のクリックで拡大表示]
南附属中の「5ラウンド方式」授業の様子
[画像のクリックで拡大表示]
南附属中の「5ラウンド方式」授業の様子