日本企業で「フューチャーデザイン」が注目を集めています。フューチャーデザインは、未来予測から市場創造型(ブルーオーシャン型)の新事業や新製品を見いだすことができる革新的な手法です。「未来は『待つ』のではなく、自らの意思で『創る』もの」と説くアクアビットの田中栄氏が、同手法を活用した新ビジネスの創り方について語ります。
アクアビット 代表取締役 チーフ・ビジネスプランナー

第27回 ブロックチェーンの価値
「ブロックチェーン」という言葉をニュースなどで耳にする機会が最近増えました。しかし、専門家の解説を聞いても、それによって私たちの生活やビジネスがどう変わるのか、よく分からないという人が多いと思います。今回はこの「ブロックチェーン」がもたらすであろうさまざまな変化について、一般のビジネスパーソン向け…
第26回 「働き方改革」への提言
最近、「働き方改革」が注目を集めています。「ブラック企業撲滅」「残業規制」「プレミアムフライデーの推進」──。私の周りでもそんな話題があふれています。「労働時間」をもっと短くしようという考え方自体は悪いことではないと思います。しかし、そもそも「労働時間」とは何でしょうか。
第25回 新しい時代を創る
「未来予測」という法人向けレポートを私は定期的に執筆しています。これは中・長期戦略を議論するために、その前提となる社会や経済、ビジネス、テクノロジー、価値観、ライフスタイルなどについて、予想される変化を提示するものです。先日、半年ほどかかったアップデートがようやく終わったところです。執筆を終えて改…
第24回 コンピューティングの変化の「本質」
「IoT(Internet of Things)」「ビッグデータ」「ディープラーニング」──。これらの言葉が今、ビジネスの会話の中で盛んに使われています。金融分野では「フィンテック」や「ブロックチェーン」といった言葉が注目の的です。でも、実はこうしたバズワード(定義が曖昧な流行言葉)を追いかけるだ…
第23回 社会の前提を変える「ライフ・イノベーション」
「これから最も大きく変わる産業分野は何か?」。こう聞かれたら、迷わず私は「医療」と答えます。これが、いろいろな産業分野で新しいビジネスを創出する仕事に携わっている者としての回答です。
第20回 ゲノム技術がもたらす「予防医療」
「予防医療」が今、大きく変わろうとしている──。このことを皆さんはご存じでしょうか? 背景にあるのは「ゲノム」技術の進歩です。「生命の設計図」の解析が進んだことで、さまざまな病気のメカニズムが分かり始めてきました。これを応用することで、超早期に病気を発見したり、発症そのものを防いだりすることが現実…
第21回 「ナンバーワン」の重要性
私は仕事柄、いろいろな分野で新しいビジネスに挑戦する人々を見ています。ベンチャー企業は資金も人材も実績もありません。大企業や専門企業がひしめき合う中、どうすれば成功できるのかと悩んでいる人は少なくありません。
第20回 主役はEVへ
「未来予測」という仕事をしていて、最も多く受ける質問は「自動車の未来」についてです。自動車は日本の基幹産業であり、その裾野が非常に広いからでしょう。私は、自動車に関して今後の変化のポイントは3つあると考えています。
第19回 コンピューティング革命
「クラウド」という言葉を日常的に耳にする時代になりました。でも、これが「コンピューティング革命」だという本質に気がついている人は、実はIT業界やエレクトロニクス業界でも少ないのではないでしょうか。
第18回 米Amazon社の音声アシスタントの本質
米Amazon.com社の音声アシスタント(音声認識・対話機能基盤)「Alexa」が、「iOS」アプリケーションソフトウエア(以下、iOSアプリ)としてリリースされることが発表されました。同社が提供する音声認識・対話機能を備えたスピーカー装置「Amazon Echo」で使われていることで話題の技術…
第17回 「食料バイオサービス産業」への転換
日本政府は農協トップである「全国農業協同組合中央会」(JA全中)を2019年3月までに一般社団法人へと転換する方針を決定しました。これを皮切りに、農業改革が本格化しています。この歴史的な変化は今後どこに向かうのでしょうか?
第16回 「未来予測コミュニティ」
私は東京で「未来予測コミュニティ」という会合を定期的に開催しています。ここでは「新しいビジネスをリアルに生み出す」ということにこだわっています。このコミュニティの活動はまだ1年程度に過ぎませんが、実際さまざまなビジネスがここから生まれています。
第15回 「心を動かす」ということ
人工知能に置き換えられない仕事とは何か?──。最近、いろいろなところでこの問いが投げ掛けられています。人工知能が代替できない人間の価値、それは、「創造力(Creativity)」と「伝える力(Communication & Presentation)」だと私は考えています。
第14回 「未来予測に意味があるのか?」への回答
「将来はこうなるだろうな」といった漠とした事象が分かっても、それが2018年なのか、2020年なのか、2030年なのか、いつそうなるのか分からない。だから未来予測はあまり意味がない──。こうした議論があります。私も「未来予測」は簡単ではないと思います。でも丁寧に見ていけば、高い精度で予測できること…
第13回 大小の企業が互いの強みを生かす
私は「未来を予測する」という仕事をしています。「将来のニーズに応える新しいビジネスを創りたい」という想いに応えるためです。この仕事をしていると、特に大企業の経営者の多くから「新しいビジネスが出てこない」という悩みをよく聞きます。ビジネスプラン・コンテストや社内ベンチャー制度、異業種交流会など、さま…
第12回 企業価値を高める「エンゲージメント」
「エンゲージメント」という言葉を知っていますか? ビジネス用語として使われるエンゲージメントは、「長期にわたって深い関係を築くこと」を意味します。今回はそれがいかに重要であるか、「協力会社」「顧客」「社員」の3つに分けて紹介したいと思います。
第11回 顧客に迎合しない理由
私の仕事である「未来予測」は、将来のニーズを読み、それに応える新しいビジネスを創ることです。分類するとすれば「マーケティング」に属します。そんなマーケティングを専門とする私が言うのは自己否定のようですが、「お客様のニーズに応えます。何でもおっしゃって下さい!」と顧客に言い、後はマーケティングに頼ろ…
第10回 胸を張って「ビジネスマン」と言えますか?
「本業さえきちんとこなしていれば、ウチは10年後も大丈夫」。最近はこう言い切れる企業はなくなりつつあります。多くの会社が次世代の柱になるような新事業を創ろうと必死です。その一方で、経営者からは「社員から新しいビジネスが出てこない」という嘆きがよく聞こえてきます。
第9回 人工知能の本質
今、「人工知能」が大きな注目を集めています。2016年3月には米Google社が開発した 囲碁用人工知能「Alpha Go」が、世界最強との呼び声が高いプロ棋士イ・セドル氏に圧勝。世界的にも大きな注目を集めました。
第8回 ビジネス創出の成功ポイント
「どうすれば新しいビジネスを創れるのだろうか?」。多くの企業が今、この難問に対する答えを必死に考えています。私はこれまでいろいろな業界を見てきました。そうした経験から、新しいビジネスの創出を成功させるポイントは2つあるように思います。1つは、社外に門戸を広く開くことを会社としてコミットすること。そ…