次世代福祉、コストから経済への転換
目次
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コロンブスの卵で生まれた新しいモビリティー
超福祉展に見る、技術の新しい可能性
“ちがいを楽しむ1週間”をキャッチフレーズにスタートした「超福祉展」。“ちがいを楽しむ”とは、社会のダイバーシティー(=多様性)を楽しみ、受け入れようという呼び掛けである。今年はダイバーシティーへの理解を深めるためのシンポジウムやトークショーなどを多彩に展開するが、例年どおり福祉を超えた技術、製品を…
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人間の機能拡張、その向こうにあるスポーツの姿は
為末大×梅澤高明×伏谷博之、超福祉展から
為末氏は、「私の人生の前半は、速く“動く”ことと、そのための体を作ることに興味」があり、それは「どんな形が合理的であるのか、デザイン的な思考へとたどり着く」ことと解説。それは人間単体の動きだけにとどまらず、生命進化全般にいえることではないかとも指摘した。イルカとサメに見られる収れん進化の例やフラクタ…
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思わず使いたくなる福祉機器を“見て・体験する”
超福祉展が開幕、多様な人々が混ざり合う日常を体験
今年で3回目の開催となる「2020年、渋谷。超福祉の日常を体験しよう展(以下、超福祉展)」(主催:ピープルデザイン研究所)が、2016年11月8日に始まった。超福祉展は、今までの福祉の常識をくつがえし、障害者や高齢者などマイノリティーの人々とマジョリティーの人々の“意識のバリア”を取り除くことを目的…
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制約を超えて新しい世界へ、次世代の福祉テクノロジー
デザインエンジニア・緒方壽人が感じたプロダクトの可能性
福祉の側から福祉以外の分野に影響を与えるプロダクトはこれまでも存在したが、逆に福祉以外の分野から福祉の側に影響を与える「新・超福祉機器」とも呼べるようなプロダクトが続々と登場しているのだ。
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テクノロジーを体に装着する時代は、すぐそこに
超福祉展が見通す未来の社会像を考える――タイムアウト東京 代表 伏谷博之氏
タイムアウト東京の伏谷氏は「初めて超福祉展を見たとき、“これは大きくなるな”と感じた」という。主催者のピープルデザイン研究所の須藤シンジ氏(代表理事)とは超福祉展以前から知り合いだった。「大きくなるな」と感じたのは、超福祉のコンセプトがこれからの世界に必要なエッセンスだと感じたからにほかならない。
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オリンピック閉会式、バトン渡すべきはパラリンピック
渋谷から“超福祉”を発信、ピープルデザイン研究所 須藤シンジ氏に聞く
1つだけ、JOCに注文するとしたら、東京オリンピック・パラリンピックの2つの大会を1つとして捉えられる、新たなチャレンジをしてもらいたいですね。リオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピックの閉会式はとても素晴らしかった。でも、全体として見た時に“オリンピックという祭りの後にパラリンピックが行われた…
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2020年、福祉が“日常”であるために
ダイバーシティの実現が、東京の魅力を高める力になる
開催まであと5年を切った東京オリンピック・パラリンピックは、その成否が、その後の日本を大きく左右することになるだろう。成否を分けるのは、競技を取り巻く状況だけではない。大会を開催する街の魅力も重要な要素だ。2020年に世界中の人々が東京を訪れたとき福祉が“日常”であるために何をすべきか。
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二つのヤマハ、社会変える車いすパフォーマンスの意義
「感動」をプロダクトに込める超福祉の世界とは
2015年9月、ヤマハとヤマハ発動機が「&Y(アンディ)」というプロジェクトと、そのプロジェクトから誕生した音を奏でる電動アシスト車いす「&Y01」を発表した。このプロジェクトは、どんな目的でスタートし、そこにはどのような技術と思いが込められているのか。そして、社会にどのような影響を及ぼしていくのか…
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日本発オープンソースの電動義手、世界に広がる
【超福祉展】ハイデザインな電動義手「HACKberry」
電動義手は高額で、日本での普及率も低い。もっと安く作ることはできないか。もっと個性を出すものとして使えるようにできないだろうか。腕時計やスニーカーを選ぶように、ファッションとして自由に選べる義手を作ることはできないか。そういう思いで開発プロジェクトは始まった。
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超人スポーツ支えるテクノロジーは、アイデアの宝庫
【超福祉展】ユニークな発想で新しいスポーツを創出
「おばあちゃんが吉田沙保里選手に勝つ、小学生がボルト選手より速い」。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)が取り組む「超人スポーツ」のコンセプトは、まさにテクノロジーとスポーツが融合する場所にある。