
日本をもっと強くする――製造業、未来への戦略
目次
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顧客にとって意味あるタイミングを選ぶ
顧客のマインドシェアを高める経営(3)
顧客との接点を維持・活用していくためには、価値創出に必要となる製品・サービスをタイムリーに提供する必要がある。ただし、供給側の事情とバランスをとることも必要だ。顧客に製品やサービスを提供するリードタイムを短くすればするほど、コストはかさむ。従って、価値に対する価格を魅力的なものにするためには、リード…
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多くの会社と共同作業で商品価値を高める
顧客のマインドシェアを高める経営(2)
IH調理器、冷蔵庫、食洗機などをつくる家電メーカーのマインドシェア経営として「豊かで健やかな食生活を支える」を追求することが考えられる。もちろん、顧客の食生活は、1社の家電メーカーだけに異存しているわけではなく、多くの会社に支えられて成り立っている。従って、それら全てをゼロから自前でやる必要はない。…
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一人ひとりの心に寄り添い、気持ちに応える
顧客のマインドシェアを高める経営(1)
生活の中で、顧客が1つの製品に集中して向き合っている時間はあまり長くない。集中しているように見えても、他のいろいろな製品やサービス、自らの考え事、周囲の人との会話がどんどんそこに割り込んでくる。そんな状況の中で、顧客の心をしっかりと掴むくためには、その製品のみならず、割り込んでくるさまざまなものにも…
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インダストリー4.0がリマニ事業をさらに強くする
リマニファクチャリングにみる「つながるビジネスモデル」成功のカギ(3)
前回では、Volvo社のリマニファクチャリングが、さまざまな“つながる”を実現していることを紹介したが、インダストリー4.0の解説によく登場するセンサーや通信技術に関しては全く触れなかった。では、Volvo社のリマニにおいてセンサーや通信技術を導入するとどのような強化が可能だろうか。まず考えられるの…
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部品の回収・再生に必須のパートナー
リマニファクチャリングにみる「つながるビジネスモデル」成功のカギ(2)
リマニの実現には、リマニ部品を顧客へ届けるまでに関わるパートナーとの連携が不可欠だ。Volvo社はこの連携のあり方を従来のものから改め、パートナーを巻き込むことでリマニをうまく動かしている。いくつかの例を紹介したい。リマニ部品は、顧客から回収した部品であるコアをベースにしているため、正規販売店が顧客…
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部品再生事業で稼ぐVolvo
リマニファクチャリングにみる「つながるビジネスモデル」成功のカギ(1)
巷ではさまざまな成功事例が語られているが、Industry4.0やIoTの本質はつながるための技術ではなく、「つながるビジネスモデル」の構築にこそある。つながるビジネスモデルとは「顧客との接点としてのつながり」、「顧客に価値を届けるために連携すべきパートナーとのつながり」、「付加価値そのものの連鎖に…