B. ゴムチップウレタン系舗装材

 以上とは異なった発想の下、1980年代初期に欧州では複合弾性構造が開発されました。弾性層は、下部にゴムチップやウレタンチップを骨材としてウレタン系バインダーで結合させた弾性舗装、上部にウレタン層を用いた2層で構成します。2層の材質の組み合わせと、厚さの比で特性をコントロ-ルします。ゴムチップは古タイヤの再利用であるため、コストを抑えられます(図5)。

図5 複合弾性構造
図5 複合弾性構造

 このカテゴリーの舗装材には、非透水型のものと透水型のものがあります(図6)。非透水型はゴムチップやウレタンチップの弾性層上にウレタン表層を施工したもので、外観は前述のウレタン系全天候舗装材に類似します。透水型は、弾性層上にウレタン系の透水性トップコートをスプレーし、弾性層と基層の持つ透水性を生かすようにしたものです。ただし耐性がやや低く、スパイクピンの使用には制限があります。

非透水型
非透水型
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透水型
透水型
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図6 ゴムチップウレタン系舗装材

C. 合成ゴム敷物系舗装材

図7 合成ゴム敷物系舗装材の1つ「SuperX」
図7 合成ゴム敷物系舗装材の1つ「SuperX」
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 シート状のクロロプレンを主材とし、表面をエンボス仕上げした製品で、現在のところ日本製品は見られません。施工方法に特徴があり、他の製品では原液を現場で混合して流し込むのに対し、この方法ではシート状マットを現場で接着して仕上げます。

 1999年以降のオリンピックと世界陸上競技選手権大会のサーフェスは、全てこの合成ゴム敷物系舗装材である「SuperX」(イタリアMondo社)が採用されています(図7)

* 例外として、2007年世界陸上大阪大会の会場である長居スタジアムではウレタン系「トップエースCL」(奥アンツーカ)、2009年世界陸上ベルリン大会の会場であるオリンピアシュタディオンでもウレタン系の2回だけは、ドイツも日本も自国産のサーフェスを使いました。