アライヘルメットを訪問

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 オートスポーツに限らず、野球、乗馬、自転車、雪上競技などさまざまなスポーツにヘルメットは欠かせません。大学では「ヘルメットの工学」という講義も担当しておりますし、今回のテーマに、ヘルメットのテクノロジーを選びました。

 すぐに、アライヘルメット(本社さいたま市)にコンタクトをとり取材に伺いました。同社の社屋は、これまで筆者が訪問してきた他の高層ビルやおしゃれなオフィスとは、全く違う印象でした。とてもこだわりのあるトップが君臨している、という雰囲気を醸し出している入り口の前で思わず立ち止まってしまいましたが、まず案内されたのは、たくさんのカラフルなヘルメットが並んでいるショールームのような部屋でした。

 テレビゲームが流行った頃の喫茶店に似た空間ですが、多くのヘルメットから放たれる光は美しく、暖かく、不思議なことに、一瞬で圧倒されてしまいます。レースで優勝した選手のヘルメットの実物やレプリカ、ライダースーツ、サインなどがありました。その部屋にいるだけで、Araiが国内外を問わず偉大なレーサーたちが命を預けてきたヘルメットであること、多くの信頼を勝ち得てきたことが分かります。

 そこに流れる空気はさらに、本コラムで以前紹介したサーフェスや陸上競技用具のテクノロジーなどと通底していることに気づきました。それは、決して大企業とはいえない日本の一企業が努力を続け、世界に挑み、ものづくりによって業界をけん引してきた事実と、開発改良にかける情熱の大きさです。

図2 アライヘルメットのショールーム
図2 アライヘルメットのショールーム
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