島しょ地域は分散電源が効果的

 いずれの事例も、技術的には太陽光発電パネルと蓄電池を組み合わせたシンプルなもので、技術面では大きな差はない。プロジェクト、そして電化が成功するためには、初期費用の調達や利用者の支払い方法に対する配慮、利用者層を拡大するためのマーケティングといった、ソフト面や仕組みづくりがカギとなっている。

 また、ミャンマーのNEPのように、都市部では系統網を増強しつつ、地方や遠隔地などでは分散電源に基づくオフグリッドやナノグリッド、マイクログリッドを導入するといった「いいとこ取り」をAPEC域内でも取り入れる余地がありそうだ。

 今回のAPECの開催地となったフィリピンに加えて、インドネシアやパプアニューギニアなどでは島しょ地域が多く、太陽光を中心とした分散電源の導入がより効果的、現実的と言えるだろう。

この記事は日本経済新聞電子版のエネルギー分野のコラム「エネルギー新世紀」から転載したものです。