1日でクルマ1000台分の大気汚染を浄化する「壁」

 WGSでは3日間の会期中に「エッジ・オブ・ガバメント(政府の先端:EOG)」というイベントが併催され、そこでも環境関連の展示が見られた。同イベントは、UAE政府が重視するイノベーションや先端技術開発の事例を世界各国の政府や自治体から集め、ショーケースとしたものである。

 ショーケースの中では、メキシコシティー健康局が出展した「空気清浄壁面」が注目を集めた(図4)。この壁面は、大気汚染に長らく悩まされてきた同市が開発したもので、その顔料には二酸化チタンを含ませている。

図4 ドバイの「エッジ・オブ・ガバメント」で展示されていた空気清浄壁面(写真:日経BPクリーンテック研究所)
図4 ドバイの「エッジ・オブ・ガバメント」で展示されていた空気清浄壁面(写真:日経BPクリーンテック研究所)
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 これによって、壁面に日光が当たると活性化され、大気中のNOx(窒素酸化物)やSOx(硫黄酸化物)などの有害な汚染物質を人体に無害な化合物と二酸化炭素、水に変換するという。実際に、この空気清浄壁面が設置されているメキシコシティーの病院では、クルマ1000台分の大気汚染を毎日浄化しているという(図5)。

図5 空気清浄壁面が設置されているメキシコシティーの病院(写真:世界政府サミット)
図5 空気清浄壁面が設置されているメキシコシティーの病院(写真:世界政府サミット)
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この記事は日本経済新聞電子版のエネルギー分野のコラム「エネルギー新世紀」から転載したものです。