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 むしろ、大企業の中でも小さな事業で守備範囲の広い仕事をしていた人の方が小さな組織に移って適応できるように感じます。つまり、企業にとって良いこととされていたことが、個人の生き残りのためには悪だったのです。皮肉なものですね。

 企業からすると、自分から事業を創り出すような人材が必要になってきますが、アグレッシブすぎる人材は企業の枠を飛び越えて出て行ってしまうので、企業も個人も戸惑っているというのが現状でしょう。立ちすくんでいる、と言ってもよいかもしれません。

 もっとも、悲観しすぎる必要もありません。自分の意思とは関係なく、事業売却などによって外資系企業に移ったり、個人で働き始めたエンジニアたちが(やむにやまれず)肉食系に変わっていく事例はたくさんあります。変わることに年齢制限もありません。本人の気持ちの持ちようなのでしょう。

 こうして私自身もどうすれば生き残れるか、日々悩みながら過ごしています。悪戦苦闘の日々をまとめた本「10年後、生き残る理系の条件(関連URL )」が1月20日に出版されます。私は何かを成し遂げた完成された人間ではありません。本だけでなく、この「エンジニアのためのMOT」やブログに文章を書くことで、悩みを可視化し、頭の整理をしているような気もします。

 日本の社会の中では電機・半導体はオワコン扱い。厳しい状況であることは間違いありませんが、このまま消滅してたまるかと思っています。ビジネスモデルを変えながら必ず復活しなければならない、と思っています。会社のせい、政府のせい、環境のせい、という受身の姿勢ではなく、私自身も含めてエンジニア個人が主体的に生きることで復活を目指したいと思っています。