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世界が注目する日本の技術者の力

 最近の取材では、日本の技術者の力を改めて感じることが多い。例えば、先日取材した液晶パネルメーカーのジャパンディスプレイ。同社の業績は競合に比べて必ずしも良いとは言えないが、技術力は世界最先端であると、国内外から高く評価されている。1月25日に紹介した「透明度の高いディスプレー」もその1つ(関連記事3)。液晶とみられる、この透明ディスプレー。いささか専門的な話で恐縮だが、透明度を下げるカラーフィルターと偏光板を使わずにカラー動画表示を実現したのは画期的。「いったいどうやって実現したのか」と専門家もうなる、これまでの“常識”をひっくり返す技術だ。

 日本の技術者の強みについて、国際経験が豊富な技術者の方に伺ったことがある。日本、韓国、台湾、中国のそれぞれの企業や工場で現地の技術者と一緒に開発に取り組んだ経験を持つディスプレー技術者の松枝洋二郎氏(現在はNLTテクノロジーに所属)に、日本の技術者の強みを聞いた。松枝氏は、自らの経験に基づいて、次のように解説してくれた。

 「白紙に設計図を描き、最終的にプロダクトまで組み立てる。何もないところからスタートし、最後のゴールまで自分で実現できる」。これが日本人技術者の強みであると、松枝氏は言う。

 日本人技術者がそうした強みを持つ背景を、松枝氏は次のように推察する。「原理原則に立ち返って、現象の本質を捉え、そこから開発を始める。うまくいかないことがあったら、なぜうまくいかないのかを、自分で考える。自ら仮説を立て、そして検証していく。こうした取り組みを一つひとつ地道に積み重ねていくのは、多くの日本人技術者が得意とするところだ」。

 技術革新に長けている日本の技術者は世界に通用する。半導体メモリーでこれだけの成果を出した東芝の技術者も、そうだ。筆者はそう確信している。