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スマホの次をセンシングで創る

 この状況を変えるにはどうすればよいか。そこで構想したのが、super sensing forumという試みです。1社ではApple社にはなれないかもしれませんが、日本企業や大学の技術や知恵を束ね、そこにデザイナーやベンチャー企業などの外部の力を入れ、仮想的な企業体を生み出せれば、Apple社に近づけるのではないかと考えています。社内ではなかなか進捗しない企画を、社外に出せばプロジェクトを進めやすくなるのではないかという思いもあります。また、大学と連携することで、プロトタイプ品を研究の一環として実験すれば、市販品に課される厳しい基準を満たさなくても、実環境で試すことができます。

 問題は、どのような分野で仮想的な企業体を作るかですが、super sensing forumでは、その核を「センシング」に置きました。理由は2つあります。センサー技術は世界市場の6割を占めるほど日本が強いこと、そしてIoTやロボティクスが興隆する今後を見通すと、現実世界を理解するセンシングこそが競争の雌雄を決すると考えたためです。

 「バーチャルApple」というと、Apple社の製品の連想から、スマートフォンやパソコン、タブレット端末を思い浮かべるかも知れません。しかし、super sensing forumではこの分野は重視していません。こうした既存の事業は追わず、家や、フィットネス、家具、キッチン、農業、畜産、漁業、教育など、これまでエレクトロニクスとの接点があまりなかった分野での活用を考えていこうとしています。そのために、実地での調査・研究を進めていく計画です。