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台湾のテレビで連日報道された日本のAV女優

 8月末に、筆者は台湾に出張した。そこで、8月末に台湾のテレビニュースでの話題にも触れておこう。上海株の急落が最大の話題だったが、それに匹敵するほど連日多くの時間を割いて報道されていたのが、波多野結衣という日本のAV女優の話題である。

 台湾には「悠遊カード(Easy Card)」という、日本のSuicaのような交通系ICカードがある。この会社が拡販のために、有名タレントやスポーツ選手の写真を使用したカードを発行することがある。そこに波多野結衣が起用された。

 9月のカード発売が発表されると、たちまち大ニュースとなった。日本のAV女優の起用に反対する議員が登場したり、2種類のカードのうち1枚の写真が日本で発売されたDVDのパッケージ写真と同一であるという指摘が出てきたりして、連日テレビで大々的に報道されていた(指摘された写真は日本の事務所側から提供されたもので、著作権上の問題はないとのこと)。

 波多野結衣は、台湾や中国大陸の男性に大変人気があるそうだ。台湾のモデル兼女優であり、美人として有名な林志玲に似ているというのが人気の理由だという。ちなみに、今回の波多野結衣のカードの発行枚数は3万枚。男性アイドルグループの五月天を起用したカードの発行枚数が5000枚(2004年)、大リーガーの王建民投手を起用したカードの発行枚数が2万枚(2006年)と言われている。約10年前のカードなので発行枚数を単純に比較することはできないが、波多野結衣の人気ぶりは想像できる。

 日本のAV女優が東アジアで人気になるのには、理由がある。東アジアでは規制が厳しく、規制の緩い日本のAVコンテンツをインターネット経由でダウンロードして見ている人が多いのだ。台湾も韓国も、日本より規制は厳しい。中国大陸はさらに、格段に厳しい。中国大陸は、様々な面で自由を謳歌できない事情もある。皆、日本よりも窮屈な思いをしながら生きている。