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アクティブリンクの代表取締役社長である藤原弘道氏
アクティブリンクの代表取締役社長である藤原弘道氏
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アシストスーツの「AWN-03」
アシストスーツの「AWN-03」
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 グッと腕を引き、腰を据えて本棚を持ち上げたのは、つい先日のことでした。床に散乱した書籍を収納しようと2段もある本棚を買ったのですが、空っぽでもこいつがなかなか重い。

 脳裏に「2人で持ち上げて下さい。1人でやるとキケンです」という説明書の文言が何度もチラつきました。持ち上げたことを少し後悔しました。2人居れば最初からそうしていたでしょう。ただあいにく、こちらは1人暮らしです。いないものねだりはできません。

 足の甲や腰を痛め、身体と敷金を削って模様替えを完遂したわけですが、やはり1人での運搬というのはしんどいものです。

 このとき思い出したのが、「ものづくりパートナーフォーラムin大阪2015」の際に取材させていただいたアクティブリンク(本社奈良市)です。同社はアシストスーツのメーカーで、主に建築や物流などの作業現場での利用を想定して開発しています。アシストスーツとは人の動きを補助する装置で、力を必要とするさまざまな業界で注目されています。

 アシストスーツというと、最先端技術を満載した製品のような響きがあります。しかし、同社の代表取締役社長である藤原弘道氏は「新しい技術だからといって何でも採用する必要はない。現場が何を求めているのか調べ、いかに使える商品を生み出せるかが重要だ」と話し、実用性に富む商品を作りたいという考えを持っていました。開発の中では、実際に同社の「AWN-03」を使ってもらい、そのフィードバックとして中腰姿勢の負担を軽くする機能を追加したということでした。

 物の運搬には腰以外にも負荷がかかる場所は存在します。しかし、アシストスーツの多くは腰回りをサポートする製品です。これについて同氏は「腕や足までサポートすると、制御しなければならない軸が増えるとともに、装置への負荷が想定しにくい。これにより、同社のAWN-03も腰回りの動きを中心とした製品となっている」と話してくれました。ただ、同氏はいつか身体を覆うような装置を作るという意欲もあるようでした。

 まだ先の話かもしれませんが、脚立によって高いところへと手が届くように、安価で機能の多いアシストスーツによって1人で色々なことができる時代が来るのかもしれません。凹んだフローリングを見る度に、そんなアシストスーツがあったならと少し考えてしまいます。