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 破壊的なイノベーションを実現するためには「もっと人間をプロセッサーとして使った方がいい」と川口氏は主張します。「人間社会は、ものすごく乱暴に言えば、好きか嫌いかが分かればいい。会話だって結局、『あなたが好き、興味がある』ということをひたすらロジックで説明しているわけで、究極には、もし脳波がとれて御託を並べなくてもピッと分かればいい。名人同士の将棋みたいに、ピッと一手指した瞬間にすべてが分かるような感じだ」(同氏)。

 人間の脳を模した「ニューラルネットワーク(神経回路網)」の人工知能(AI)を使えば、それに近いことができる可能性があると感じているそうです。詳細に関してはぜひ記事をご覧ください。

 4位は「日本メーカーの存亡、カギを握る「好奇心」」で、日本メーカーがイノベーション力を向上させるうえでの課題と対策について語り合いました。

 日本メーカーのイノベーション力の課題はどこにあるのでしょうか。まずメーカーのマネジメント層が「既に出来上がった特定の世界観にずっと浸っていて、ほかの世界に興味がない。そういうイメージです。何となく、エレクトロニクス系やメカトロニクス系の会社ではテクノロジーに興味を抱いていない人が多い気がする」(山本氏)と課題を指摘します。

 例えば、山本氏はメカトロニクス系の企業幹部に「これからどうしたらいいんでしょう」と聞かれることがよくあります。そう問われると「いや、あなたはどういう人生を送ってきたんですか」と聞き返すそうです。

 「あなたはこれまでの人生の中で、どういう多様性を見てきましたか。それに対して、どういう感情を抱きましたか」。「その過程でどういう危機感を持っていて、どう生き残りたいですか。それらに関して、自分の中で落とし込みができていますか」。このようにして本人の意識と覚悟を問うそうです。