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 歴史を見れば、日本の伝統工芸は商品の使い手のニーズを汲み取りながら進化してきました。刃物であれば、一番の使い手はプロの職人たち。つまり、刃物づくりのプロが、それを使うプロのニーズ合わせて究極の機能性を作り上げてきたわけです。最近よく使われる言葉で言えば、「UX(ユーザー体験)」を真剣に考えながら、優れた商品として機能性を研ぎ澄ましてきたということでしょう。

 衰退の危機が叫ばれる日本の伝統工芸のケーススタディは、よくよく分析してみると、現代製造業の課題の縮図でもあります。そこには必ず歴史と現代をつなぐ相似形が隠れています。

 知らざるを知らずとなす、これ知るなり。そして、かつては当たり前にできていた商品開発の原点に立ち返ること。それこそが「コトづくり」の出発点なのだ。生島さんの記事は、そう語っています。