「ネット電力需要」が5GW上昇

 同州の当日の電力需要を見てみてみよう。赤の折れ線がカリフォルニア州の総電力需要、緑の折れ線が総電力需要から太陽光発電など変動性の高い発電源の供給量を差し引いた「ネット電力需要」を示す。

 太陽光発電の出力上昇とともに、ネット需要は午前7時から下降するのだが、日食が始まるとともに上昇し、日食中心時刻にはピークになる。その差は約5GW。CAISOはこの短期間におけるメガソーラーと分散型太陽光発電の出力減少を補うため、州内の水力発電と天然ガスを燃料とした火力発電を稼働させた。さらに、近辺の州より電力を輸入した(図3)。

図3●上:2017年8月21日、カリフォルニア州の総電力需要(赤線)と総需要から再生可能エネルギーによる供給量を差し引いたネット需要(緑線) 、下:2017年8月21日、カリフォルニア州の電源別総電力供給
図3●上:2017年8月21日、カリフォルニア州の総電力需要(赤線)と総需要から再生可能エネルギーによる供給量を差し引いたネット需要(緑線) 、下:2017年8月21日、カリフォルニア州の電源別総電力供給
(出所:CAISO)
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 日食の当日、カリフォルニア州北部は曇り、南部は晴れで温暖な気温に見舞われた。そのため、エアコンなどの使用も少なく、日中に電力需要を押し上げず、CAISO 、電力会社ともに管理しやすい環境だったとも言われる。

 何はともあれ、カリフォルニア州にとどまらず、全米のグリッドは綿密な準備と計画でグリッド信頼性のテストを無事に合格したと言える。