「再エネ比率56%」でも料金は割安

 MCEの電力プランを選択した需要家は、従来と変わらずPG&Eから請求書を受け取るようになっている。ちなみに、電気代の内訳は、MCEによって調達・供給される電気の料金、PG&Eからの送配電料とその他の料金になっている。

 本来、MCEとPG&Eは、小売り販売先獲得で競争相手になるわけだが、CCAの仕組み上、MCEが発電、PG&Eが送配電と顧客サービスを行う、パートナーシップというユニークな形にもなっている。

 カリフォルニア州は当時、「再生可能エネルギー・ポートフォリオ基準(Renewable Portfolio Standard:RPS)」によって、2020年までに州内の電力販売量の33%を再生可能エネルギーで賄うという目標を制度化していた(現在は2030年までに50%に引き上げられた)。RPS遵守義務のあるPG&Eを含む民間電力会社は、電力販売量の約20%は再生可能エネルギーで満たしていたものの、MCEはさらに多くの再生可能エネルギーを調達している。

 MCEは、現在3つのプランをコミュニティーメンバーに提供する(図2)。(1)「ライトグリーン」は再生可能エネルギーの占める比率が56%、(2)「ディープグリーン」は100%再生可能エネルギー、そして(3)「ローカルソル」は100%地元の太陽光発電の電力からなる。

図2●MCEの2つの再エネプランと地域独占電力会社(PG&E)の電源構成の比較。現在ディープグリーンは100%風力(出所: PG&E)
図2●MCEの2つの再エネプランと地域独占電力会社(PG&E)の電源構成の比較。現在ディープグリーンは100%風力(出所: PG&E)
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 PG&Eの電力プランは、現在、再生可能エネルギー比率が27%であり、月平均の家庭用電気料金は111.26ドルである。これに対し、MCEの「ライトグリーン」は再エネ比率が2倍の56%に高まるうえに、月々の電気料金はわずか1.58ドルだがPG&Eより安い、109.68ドルとなっている(図3)。一方、PG&Eと比べ、再エネの比率が約4倍(再エネ100%)の「ディープグリーン」と、「ローカルソル」では、PG&Eより割高になっている。月平均の割高額(プレミアム)は、「ディープグリーン」ではわずか3.5ドルだが、「ローカルソル」では28.89ドルとなっている。

図3●MCEの3つの再エネプランと地域独占電力会社(PG&E)の家庭用月平均電気料金の比較(出所: MCE)
図3●MCEの3つの再エネプランと地域独占電力会社(PG&E)の家庭用月平均電気料金の比較(出所: MCE)
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