米太陽産業界は「2017年の市場縮小」を覚悟

 国内外の太陽光発電市場のプレーヤーが「ITC30%」の恩恵を得るためには、2016年までに建設を完了させなくてはならない。そのため、2016年は駆け込みによる建設ラッシュが予想されていた。業界アナリストは、「ITCラッシュ」により米国の太陽光市場は2016年に日本を抜き、中国に次いでグローバル市場で第2位に拡大すると予測していた。

 米国の太陽光発電産業関係者は、2016年で下がってしまう(住宅用に関しては終了してしまう)ITCを延長する法案を過去数年間、議会で通す運動を試みたが、どれも失敗に終わっていた。すでに、年末に入り、議会でITC延長法案が可決するチャンスはほぼなくなったとみなされ、「2016年はラッシュにより急激に市場が拡大するものの、ITCが下がる2017年以降、市場は急速に冷え込む」という見解が一般化してきたところだった。

 実際、全米太陽光発電協会(SEIA)と米GTM Research社の12月9日に発表された最新の太陽光発電市場レポート(U.S. Solar Market Insight Q3 2015)によると、2016年の市場規模は2015年(7.5GW)の2倍以上に膨らむ一方、2017年には2016年はもとより、2015年の水準さえ大きく下回るという予想になっていた(図2)。GTMの見方は例外的ではなく、ほぼ誰もが同じような予想を立てていた。

図2●「ITC延長なし」を前提にした米国セグメント太陽光発電市場予測(2010-2020年)(出所:GTM Research)
図2●「ITC延長なし」を前提にした米国セグメント太陽光発電市場予測(2010-2020年)(出所:GTM Research)