「太陽光は2020年度までに100GWに」

 そんななかでの‟クリスマスプレゼント”だった。太陽光発電の関係者たちは、議会での「ITC延長法案可決」のニュースを確認し、いっせいに市場予測の見直しに取り掛かっている。

 さて、実際、可決された法案の中身はというと、延長期間は「5年間」となった。ただ、これまでと違い、控除される比率が段階的に下がるようになっている。2017年から2019年の3年間は現在と同じ30%、2020年には26%、2021年には22%、そして2022年以後は10%(住宅用は0%になる)に漸減する仕組みになっている。

 全米太陽光発電協会(SEIA)の会長を務めるRhone Resch氏は、ITC延長可決について、「ITCの5年延長により、2020年までに太陽光発電産業は1330億米ドル以上の民間投資を米国経済に呼び起こす」とし、さらに、「2020年までにこの国の太陽光発電は3倍以上の100GWに達するでしょう。それは、一般家庭約2000万世帯分の年間使用電力量、または米国の全電力発電量の3.5%に匹敵します」と、同協会のサイトで「歴史的可決」を祝った。

 GTMは、ITC延長により、「2017年から2021年の5年の間に25GWの新たな設置容量をもたらす」との予測を早々に公表した。さらに同社は、「米国太陽光発電市は2020年には20GWに達する」とし、従来の予想を大きく上方修正した(図3)。

図3●「ITC延長」を前提とした米国セグメント太陽光発電市場予測(2010-2020年)(出所:GTM Research)
図3●「ITC延長」を前提とした米国セグメント太陽光発電市場予測(2010-2020年)(出所:GTM Research)

 今までITC延長法案が米議会上下両院を通らなかったのに、なぜ今回通ったのか?

 それは、今年度の予算の具体的な使いみちを定める今回の歳出法案に、過去40年間禁止されていた原油の輸出を解禁する措置が盛り込まれたことと関係する。