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使用範囲が広がるメリット

 同社 社長の市田氏は、社内テストでは1カ月程度使えるという結果が出ていると話す。こうした性能は、どのような場面で威力を発揮するのだろうか。

 これまで、ホルタ心電計などは1日程度のデータ収集が主体であったが、最近のビッグデータ収集などの際、長時間安定してデータの収集をしたい場面が出てきている。その場合、1週間とか2週間の連続使用が求められる。長時間測定となると、汗などの影響ではがれやすくなり、信号検出が難しくなったりノイズが混入する要因になったりする。

 さらに、電極を剥がした後にかぶれを生ずることが大きな欠点だった。例え、24時間のホルタ心電図計測のケースでさえ、被験者本人はもとより、医療スタッフにとっても安定でかつ安心できる電極が望まれていた。

 もう一つ、コネクタ式のケースでは、電極リード線のコネクタ側に防水加工を施して、シャワー時でも継続できるような対策も施してある。長時間測定の場合、シャワーの可否は被測定者にとっての重要課題となっていた。

 同社のマイローデ・シリーズは、これまでもノイズ対策などのアイデアが組み込まれていた製品である。それに加え、今回の新製品はさらに有用性を増したと言える。

 新医療機器開発というと、革新的な大きなテーマを連想しがちである。だが、このマイローデに見る地道かつ実用性のある技術開発は、医療業界が求める真の新技術としての価値を有する。