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「理論が実際の形となった事例」に学ぶ

 2018年5月に発刊された『生体情報センシングデバイス~センサ設計開発に求められる要素技術・課題と対策ノウハウ~』は、そんな“先人達の知恵の拝借”を可能とする書籍であるため、少し紹介したい。

『生体情報センシングデバイス~センサ設計開発に求められる要素技術・課題と対策ノウハウ~』、2018年5月、情報機構
『生体情報センシングデバイス~センサ設計開発に求められる要素技術・課題と対策ノウハウ~』、2018年5月、情報機構

 同書籍の中心となるテーマは、過去から現在に至る生体センサーの現状と課題だ。中でも、話題が集中している非接触センサーあるいは間接接触ともいうべき技術に重点が置かれている。要はこれらの基礎技術が、いかに実用的な製品に仕上がるかが注目点でもある。もちろん、開発途中の技術も多く含まれているので、自社で開発中のテーマと比較対照すれば、課題解決のヒントが得られる可能性もある。

 この書籍には、特に大学の研究から生体情報センシングへの応用に導かれた事例が多く記載されている。つまり理論が実際の形となった事例紹介が多数含まれている。それに加え、本書籍の最大の特徴といえるのが、センサーの技術そのもののほか、周辺の関連技術が紹介されている点だ。

 具体例を挙げるほうが良いかもしれない。○○式センサーとか○○用センサーという分野別の解説とは別に、関連の回路技術やノイズ対策、解析ソフトの動向、関連する無線技術動向、センサーへの動力となる人体エネルギー応用の研究、法規制面など、いわゆる周辺技術を含めた総合的なセンサー解説が盛り込まれていることが特色である。

 これらの研究内容は、一企業としては隠しておきたいノウハウにも相当する。このことこそがその先の製品化を考えるときの主要な要素技術となる。特に、薬機法の突破を目指す際などには種々のハードルが待ち受けるが、生体情報センシング分野に踏み込むためのきっかけとなる書籍だろう。