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生体情報をリアルタイム共有するメリット

 本システムは、国立国際医療研究センターからの要望を受け、フジタ医科器械が中心となってモノづくり企業のコンソーシアムとしての事業が展開されたものである。救急車などの現場からクラウドを利用し、被災者の心電図などの情報を搬送先の病院にデータ転送し、リアルタイムで情報共有できるシステムを開発した。

 生体情報は心電図のみでなく、血圧、酸素飽和度に加え、新規パラメータとしての超音波エコーなどの表示が可能である。近距離の無線通信接続により複数の医療機器と接続し、これをクラウド経由で病院にデータ送信することを可能とする。

 救命士が現場で見ているそのままの情報を、搬送先の医師が手元のスマートフォン・タブレット端末などで確認する。患者受け入れ体制は、これまで救命士などによる電話や無線による音声通信の伝達であったが、生体情報を元に患者到着前に個々人の状態に対応した構築が可能となるわけだ。また、医師から救急現場への細かい指示が可能となると考えられる。