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専門メーカーからは出にくい発想

 約3年前の本コラムで「健康機器群は誰が規制するのか」という記事を掲載した。医療機器としての生体情報モニタを出発点とすれば、健康チェッカーのような健康機器群に次に入ってくる測定パラメータはパルスオキシメータではないかと予測していた。確かに、その予測からは大きく外れてはいないが、前述のような「原理原則的な事項」に変化が出たのは想定外だ。

 もちろん、新原理自体の検証は必要だとはいえ、こうした新鮮な考え方は、専門メーカー側からは出てきにくい。なぜなら、パルスオキシメータの原理原則は、「規定値」として固定化されているからだ。その視点からすれば、ソフトウエアやIT、部材メーカーといった、本来の医療機器技術と違う観点からでないと新しい商品の出現はない。

 今回紹介した健康チェッカーは、健康目的に使用するという点での「可能性」を示した。今後、同種の健康チェッカーがこれ以上のアイデアなどを取り込んで、もっと多く出現してほしいと思う。類似品が出ることにより、競争が激しくなるのは必然だが、それらが切磋琢磨してさらに有用性を増した製品を生むことになるからだ。

 一方、約3年前のコラム執筆当時から指摘しているが、医療機器と健康機器の境目を明確にするのは難儀だ。念のため、都庁の担当官に質問したことがあるが、言下に「脈拍計以外はダメ」との説明。このことを文書で出してほしいと要請したが、それはできないと拒否された。だが、実情を見る限り、健康機器の発展を阻止することが国策としてのメリットとはなりえない。

 現代社会の情報共有の状況を考えれば、ネットを通じたビッグデータ収集と相まって、短時間に改良・改善が可能となる。時代のツールは、こうした「健康チェッカー」の展開についても、大いに利用していくべきだ。

 規制側が眉をひそめても、ネットユーザーが短期間に評価、フィードバックをしてくれるし、それは今回の機種も例外ではない。健康チェッカーとしての盛衰は、その機能性・有用性の評価をもとに自然淘汰、進展を繰り返すだろう。