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 前回紹介したコーヒーの「サードウェーブ(第3の波)」を代表する米BLUE BOTTLE COFFEE社は早くも日本2号店を東京の青山にオープンした。サードウェーブが広がるコーヒー業界だが、コーヒー業界の進化はそれだけに留まらない。中でも筆者が注目しているのが「ハイテクノロジーを導入し、コーヒーの魅力を高め、最高の一杯を提供する」という動きだ。「フォースウェーブ(第4の波)」というネーミングはまだないが、フォースウェーブも到来しているではないかとつくづく感じている。今回は、こうしたコーヒー業界の新しい動きと、筆者がそれらをフォースウェーブと呼びたい理由について紹介する。

アメリカ発の新型コーヒーメーカー

 セカンドウェーブとサードウェーブの発祥の地である米国では、これまでのようにコーヒー文化を牽引する動きが出ている。例えば、最新のハイテクノロジーで世界をリードする米国西海岸では、近年、コーヒーに関する新たな試みが進み始めている。大手の米Starbucks社も過去の成功に安住することなく、ハイテクノロジーを積極的に導入している。

 最新の技術トレンドの紹介で知られている雑誌『WIRED』(米Conde Nast Publications社)は、2014年に特集記事として「コーヒーとチョコレート」を掲載した。BLUE BOTTLE COFFEEも紹介されたが、その中には、BLUE BOTTLE COFFEEのスタイルとは大きく異なるハイテクノロジーを導入した新たな試みも紹介された。

(1)米BLOSSOM COFFEE社(2012年創業)
 創業者のJeremy Kuempel氏は工業デザインが専門。米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)を卒業し、米Apple社、米Tesla Motors社、ドイツBMW社でキャリアを積んで、Blossom Coffeeを創業した。抽出温度や抽出時間は、繊細な風味を左右する重要な要素となり、豆の種類や焙煎の仕方に合わせて変化させる必要がある。それに対して、Kuempel氏は、水の温度を1度単位で細かく設定でき、豆によって最適な抽出時間や温度をレシピとして保存することもできるコーヒーメーカーを開発した。ただし、ワンタッチ式の全自動ではなく、実際に自分の手を動かして抽出する。マシン側が、コーヒーの粉の分量や、混ぜるタイミング、水の量など、全てのプロセスにおいて、適切な指示を出してくれる。さらに、気に入った味を作る温度、水量、時間などの情報をオリジナルレシピとして登録可能。いったんそのような情報をコーヒーメーカーに保存しておけば、いつでも誰でも簡単に同じ味を抽出できる。