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「どこでもうけるか」を再定義する

 2番目の質問は、「第4次産業革命の実現に向けた課題は何か」というものだ。

 この質問に対して、未来調達研究所の坂口氏は「キャッシュポイント」というキーワードを挙げた。第4次産業革命によって産業構造が大きく変わると、「どこでもうけるのか」ということも大幅に考え直さなければならなくなる。「そのときに工場の話だからと生産技術だけで話を進めるのではなく、さまざまな部門で『どこにキャッシュポイントを設けるのか』について議論する必要がある」(同氏)。このキャッシュポイントを考える上では、つなげる力や情報編集力が重要になるという。

 武州工業の林氏は、ビッグデータを現場で使うことの重要性を指摘した。「ビッグデータを集めるだけではなく、その目的を見定めなければならない」(同氏)。その目的は、生産性向上やリアルタイム品質共有などさまざまなものが考えられるが、いずれにしてもレベルの高い仕組みが必要になると同氏は見る。

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 法政大学の西岡氏は、オープン化を進める上での「個人の強さ」について言及した。同氏によれば、日本は全体の要素を徹底することには長けているものの、コミュニティーに入り込んで個人としてコミュニケーションを取る力が弱いという。しかし、それこそが第4次産業革命を推進する上で最も必要な力なのである。「組織の中にいると自分の領域を超えたことになかなか踏み出せないが、場合によっては自分の領域を超える必要がある」(同氏)。たとえ中途半端でも、できそうなことからやってみるという姿勢が求められており、組織としてもそうした姿勢を評価する仕組みが重要になるという。