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 今年の「JPCA Show 2017」では、フレキシブル基板メーカー、材料メーカーの展示において、いろいろと新しい試みを見つけられました。中でも、共通の話題となっていたのが透明フレキシブル基板と、伸縮性フレキシブル基板です。両者とも、何年か前から見かけるようになっていましたが、最近のウエラブル・エレクトロニクス、メディカル・エレクトロニクスの進展に伴って一気に具体化した感があります。

 透明フレキシブル基板は、少なくとも4社のメーカーが出展していました。圧巻だったのは、沖電線のNPI(新製品紹介)プレゼンテーションでした。会場に準備された椅子は全てうまってしまい、立見席にも多くの聴衆がいました。沖電線の説明によれば、基材は透明なポリイミドフィルムで、回路の透明性と耐熱性を確保するために、旭電化研究所と協力して、めっき法により銅張積層板を開発しています。ベースに使われた透明耐熱性フィルムについて、具体的なメーカーを明らかにしませんでしたが、複数のメーカーがあるとのことです。

沖電線が展示した透明で耐熱性のあるフレキシブル基板
沖電線が展示した透明で耐熱性のあるフレキシブル基板
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 今回の開発に使われた材料は、透明ポリイミドフィルムのようですが、沖電線は他の耐熱性プラスチックフィルムを使って、機能性のフレキシブル・デバイスの可能性も指摘していました。沖電線は、このフレキシブル銅張積層板をエッチング加工して、両面スルーホール構成の回路を形成しています。また、プロセスの詳細は明らかにされていませんが、カバーレイについても、透明で耐熱性のある材料、プロセスを開発しています。また、自社のブースでは、複数のLEDをはんだ付け実装した三次元立体モジュールを展示しており、回路の耐熱性、柔軟性、透明性をアピールしていました。

サンワ化学工業による透明カバーレイ材料の紹介
サンワ化学工業による透明カバーレイ材料の紹介
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 透明フレキシブル基板に関係して、材料メーカーによる透明耐熱性フィルムの展示は見受けられませんでしたが、透明カバーレイについては何社かの材料メーカーに積極的な動きが見られました。ただ、多くはスクリーン印刷を想定したインクタイプの材料で、ラミネーションを想定したフィルムタイプの材料は、1社が地味に紹介しているだけでした。インクタイプの材料でも、耐熱性と透明性を兼ね備えるためには、技術的なハードルが結構高いようです。そのような中で、透明ポリイミド樹脂を使った、サンワ化学工業の製品は、かなり完成度が高いように見受けられました。しばらくは、透明で耐熱性のあるフレキシブル基板の話題が続きそうです。