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 前回のコラムでも書きましたが、2015年はM&Aの大波が業界のプレイヤーと構造を一変させた年となりました。これからは、今まで通りのビジネスは通用しない、あるいはこれからの世界で成長を勝ち取るためには全く新しいアプローチが求められる時代になると言えるでしょう。

 SEMIのミッションは会員ならびに半導体業界全体の成長支援にありますが、SEMIの提供する製品やサービスも、新しいビジネス環境に合わせて変わらなければなりません。今回は2020年の達成を目標に、SEMIが取り組んでいる変化の概略を紹介します。

差別化のポイントとなった半導体技術

 業界の変化の中でもSEMIが最も重視しているのが、サプライチェーンの拡張です。これまでの直接のビジネス相手だったカスタマーのカスタマー、さらにそのカスタマーがサプライチェーンの内側に入り込んできたのです。各社にはそれぞれ独自の戦略があるでしょうが、要約すれば半導体技術による差別化を求めた垂直統合のトレンドとして捉えられるでしょう。

 2015年のM&Aでその象徴的なケースとなったのが、米Western Digital社と米SanDisk社の統合です。ストレージ製品全般を提供するWestern Digitalがフラッシュメモリー技術を得意とするSanDisk社を取り込むことにより、これからの市場拡大が期待されるSSD製品の競争力強化を図った行動です。それ以前からも、米Google社や米Amazon.com社は、ビッグデータの処理技術向上によるサービス差別化のためのキーテクノロジーとして半導体を捉え、自社内にその技術を取り込もうとしています。

 もうひとつ、サプライチェーンが拡張する要因となるのが、半導体技術の応用範囲の拡大です。半導体がディスプレー、MEMS、LED、太陽光発電と、その応用範囲を拡げるにつれて、SEMI会員は新たなカスタマー、そして新たなパートナーと協力関係を構築してきました。このトレンドは、IoT時代に向けて急激に加速しています(図1)。

図1●最終的なアプリケーションに向け拡大するサプライチェーン
図1●最終的なアプリケーションに向け拡大するサプライチェーン