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合成ガス製造に強みを有する日本

 要素技術別に、日米欧中韓の出願人国籍別出願件数を図6に示しました。いずれの国・地域でも合成ガス製造に関する出願の件数が最も多いことが分かります。

  日本国籍出願人の出願件数は、合成ガス製造に関しては首位である一方、フィッシャートロプシュ合成、メタノール転換では、中米欧各国籍出願人に比べて大幅に少ない結果となりました。

図6 技術区分別出願人国籍別出願件数(検索による分析)
図6 技術区分別出願人国籍別出願件数(検索による分析)
(日米欧中韓への出願、1990-2013年)
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 更に詳細に、要素技術の出願動向を中米欧への特許の読み込みによって分析しました(図7)。

図7 技術区分別出願人国籍別出願件数(読み込みによる分析)
図7 技術区分別出願人国籍別出願件数(読み込みによる分析)
(中米欧への出願、出願年(優先権主張年):1990-2013年)
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 合成ガス製造においては、水蒸気改質と部分酸化改質に関する出願が全般的に多く、自己熱改質や水性ガスシフト反応に関する出願が少ないことが分かります。また、炭化水素製造技術の中では、フィッシャートロプシュ反応、メタノール転換、メタノール製造の順に出願件数が多く、石炭直接液化の出願が少ないことが分かります。フィッシャートロプシュ反応で得られた製品に関する特許は2000年代前半がピークでその後減少しています。