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ブリリアントサービスの杉本札彦社長をゲストに迎えた「やさぐれ放談」の第2回。会社を辞めた2人のおじさんたち、瀬川秀樹氏、長岐祐宏氏と、杉本社長による鼎談は、ウエアラブルやスマートフォンといった現実と仮想をつなぐソフトウエア開発の方向性の話題に進んでいく。「木を見て森を見ず」では、新しいアイデアは生まれてこない。「技術者には、勝手にいろいろと開発してほしい」。杉本社長の言葉は、大企業が失いつつある自由闊達な雰囲気の重要性を説いている。
左から、瀬川氏、杉本氏、長岐氏(写真:加藤 康)
左から、瀬川氏、杉本氏、長岐氏(写真:加藤 康)
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めっちゃ腹立つけど、めっちゃかっこいい

瀬川 前回、杉本さんのお父さんは技術者だったと話していましたよね*1。杉本さん自身は、学生のときから技術関連の仕事をやろうと思っていたんですか。

杉本 いいえ。父親を見て「絶対に技術者にはならんとこう」と思っていました。父は、自分の好きな仕事、自分の好きな技術しかやらないタイプだったんですよ。だから、お金にならなくて、うちは貧乏でしたから。

瀬川 お父さんは、サラリーマンではなかったんですね。

杉本 そうです。個人事業主でやっていました。うちの父は、自分が技術者であったことが誇りだと言い続けるんです、息子に。

長岐 へぇ~。素敵じゃないですか。

杉本 そうです。かっこいいんですよ。めっちゃ腹立つけど、めっちゃかっこいい。トークがめちゃくちゃおもろいんですよ。こてこての技術者なのにマクロ経済とか、すごく知っていて。

 リーマンショックの前に「数年後に不景気になる」と言い当てましたから。あのとき、僕は既に起業していましたけれども、「もうすぐ世界中の景気が悪くなるから、会社の経営を気を付けろよ」と。

 父は特に趣味を持っているわけではないんですけど、何でも突き詰めるタイプなんです。ある時、「俺、焼きそば作るのうまいで」と何度も言うから、十数年前に一度作ってもらいました。

 「そんだけうまいもんやったら、1度作ってや。どうせ高級食材とか使うんやろ」と聞いたら、「違うわ。俺は、冷蔵庫の余りもんだけでめっちゃおいしく作る」と言い切るんですよね。

 それで、中華鍋を温めながらウンチクが始まる。「ほら、中華鍋から煙がでてきたやろう? これは、鉄の分子間結合が緩んで、油が抜けて煙になり、鉄と鉄の間に油が入るスキマができているんや」みたいな(笑)。ウンチクを並べながら残り物で作った焼きそば、これがほんまにうまかったんです。

瀬川 料理は、技術者が技術的にいろいろ考えられる世界なんですよ。でも、お父さんを見て「嫌や、嫌や、俺は技術者なんかなりたくない」と思ったんでしょう? 一方で、ブリリアントサービスは、技術者が輝く会社を目指しているわけですよね。なぜ、そうしようと考えたんですか。