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その他、解決していかなければならない課題

 IoT時代において車載システムの開発が変化する中、表1に示した開発フェーズ後半の位置付けを含めた開発ライフサイクル全体の再定義にまだまだ課題は残っている。

 単に開発期間を短縮すれば良いということではなく、品質や安全性に高い優先順位が残ることに変わりはない。従来の車載システムでは「ISO 26262」や「Automotive SPICE」に基づく厳格な開発が求められてきた。IoT時代においても、これらの重要性は変わらない。アジャイルの単純な適用では、ISO 26262やAutomotive SPICEの要求事項を満たしにくい。このため、安全性や決定事項の根拠の残し方など具体的な方法論の確立が求められている。

 また、完成車メーカーと部品メーカーの間など、開発の受委託を行う際の契約形態も見直しが求められている。従来のように、最初から比較的要件の明確な開発であれば、完成車メーカーからの要求仕様に対して必要な開発コストを見積もり、それに合意して開発を進めるということが可能だったが、先述のような過渡的な状況では、これが難しい。このため現在では、特定の完成車メーカーと部品メーカーの間で新たな契約形態の試行が行われているケースも見られる。

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