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「違います。それは明確に違っています」

:何にしてもコンフォートとかラグジュアリーという言い方は、ちょっと気にしてしまいますね。こうした背景をご理解いただいた上で、2017年モデルGT-Rのテクノロジーをご説明いたします。

 まずはエンジン。以前はニスモにしか使っていなかった気筒別にコントロールする点火制御システムを標準車にも採用して20馬力アップ。トルクも5ニュートン上げています。トルクはレンジで見たときに、60%も旧型より厚くなっています。

F:レンジで6割と言うのは……。

:ゼロからレッドゾーンまでの間を100としたときに、その6割のレンジでトルクがアップするという意味です。

F:なるほど。メチャ太くなったと。

:2015年モデルと比べて、増えたのはたった5ニュートンじゃないの、という話なんですが、要はその5ニュートンの出し方です。例えばアウトバーンの合流で、時速70キロから200キロまでバーンと加速していくようなシーンだと、0.2秒は速くなった。この速度領域で0.2秒というと、およそ2車身ぐらいは離れます。2017年モデルは、2015年モデルにテールを拝ませることができるという感覚です。

F:すごい。日本の道で試すことは出来ませんが、でもすごい(笑)。車体剛性のほうはどうですか。

:前後のねじれ量のバランスを取るようにチューニングしています。同じ入力に対しては、フロントとリアが同じぐらいの量でねじれるということです。以前はフロントの方がちょっと強めにねじれていたんですね。

F:それは“敢えて”ですよね。フロントが多くねじれていたのは、味付けのために敢えて、という意味ですよね。

:違います。それは明確に違っています。その時代で出来る限りのことをギリギリまでやって、できる限り剛性は上げてきた結果、フロントの方が若干弱かったのです。ですから今回は、フロントの剛性を上げながら、結果的にフロントとリアが同じぐらいの変位量になるよう意識しながらチューニングしているのです。

F:以前はフロントの方が剛性が低かった。知らなかった…..。

:弱かった。ですからフロントの方のウインドシールド周りのフレームを強化して、剛性を上げたのです。前後バランスが良くなったことで、今度はサスペンションのチューニングをより踏み込んだ領域でセットアップできるようになった。だからタイヤグリップも向上しています。ボディーと合わせてタイヤのグリップも向上させたことで、修正舵がすごく減っているんですね。

F:ああ、それはとても強く感じました。新しいGT-Rは当て舵をしなくてもいい。それもラクに走れる大きな要素です。高速なんかだと、ハンドルにこう手をそっと添えているだけで走っていける。変に緊張しないでもいいんです。「しっとり」感が有りますよね。シッポリではなく(笑)