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「以前の240km/hよりも今の300km/hのほうが当て舵が少ない」

:修正舵が多いということは、クルマが意図してない動きをしているということです。ドライバーの感性とズレて、あ、ズレたと。クルマが思い通りに動いてくれてないから、こうハンドルを当てて修正する。それが減ったのは、剛性アップであったり、タイヤのグリップ性能アップであったり、そういったものがすべて総合的に寄与しているのです。

F:なるほど。

:(パソコンの画面を指差して)ちなみにこれは2013年モデルとの比較表です。こんなに修正舵が少なくなっている。見てくださいほら。2017年モデルイヤーの300km/h走行は、2013年モデルイヤーの240km/h走行よりも修正舵が全然少ないんです。ここまでドラスチックな改善が入っているのです。

F:240km/hよりも300km/hのほうが当て舵が少ない。それはすごい。マジですごい。ところで田村さんはまだですか?

:……まだみたいですね……スミマセン。

F:それじゃエクステリアもいっちゃいましょう(笑)

:はい(苦笑)。今回エンジン出力が上がりましたので、空力を全面的に見直しています。リア周りの空力バランスもニスモの素材を使って改善しています。サイドシールドですとかキャビン周りの空力バランスを改善。ですので、ほぼフルモデルチェンジに匹敵するぐらい、ほぼすべてのボディーメタルを触っています。

F:フロントの開口部がずいぶん大きくなりましたね。

:これはデザイナーが「こうしたらカッコ良いよね。最近の日産はこういうデザイントレンドだよね」というふうにやっている訳ではないんです。GT-Rとして、「あるべき姿」がこうだ!というエンジニアからのフィードバックでデザインを変えているのです。今まではボンネットが200km/h以上だと変形して、ぐーっと浮いていたんですね。

F:え。ボンネットが浮くって……?

:文字通り浮いていたんです。高速で走ると風が入って、ボンネットの中に正圧がかかりますから、ボンネットを下から持ち上げる力が働くんです。

F:ボンネット下の圧力が上がって、下から膨らんじゃうということですか?

:そうです。ボンネットの先端がグーッと上がってくるんですよ。実際200km/hを超えてくると、2013年モデルや2014年モデルは、目で見ていて分かるぐらいボンネットが動くんです。だいたい20ミリから、ケースによって30ミリぐらい動きます。

F:ひょえー!

:そこに新しくプレスラインを入れることで、ボンネットの剛性を上げているんですね。結果的にボンネットが浮き上がらなくなるので、高速走行時でもダウンフォースが維持できる。2017年モデルイヤーの方が、前のよりダウンフォースが出ているんです。

ブルーの部分にプレスラインを入れた
ブルーの部分にプレスラインを入れた

 インタビューが始まって、そろそろ30分が経過する。田村さんはまだか。田村さんが来ない。と、あたくしもボチボチ会社へ行く時間です。サラリーマンは辛いです。それではみなさんまた来週。