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 既に書いた通り、現在の「メーカー依存審査」の下ではメーカーはその気になれば自在に操作ができるというところに問題の根本原因があるのです。「他メーカーの類似した車両重量とCdを持つ車両の申請走行抵抗値と比較してそれらの群に入っていれば安心できる」ものでもないのです。国交省には、私の提言を受けて「未然防止作業部会」を設置してほしいと思います。

 なお、この問題は日本の自動車メーカー全体に波及する懸念もあり、ある意味、非常に恐ろしいことであり矮小化したくなる気持ちも分かります。しかし、ドイツVolkswagen(VW)社や韓国Hyundai Motor社(三菱自動車のDNAを引き継いだ?)の例を出すまでもなく、海外の自動車メーカーの認証値やカタログ値の信頼性も似たようなもの。従って、日本に輸入される海外メーカーの自動車も日本方式で審査すればよいのです。これにより、世の中の商品は「真の顧客尊重」志向の商品に変わっていくことでしょう。従って、いま潜んでいる膿(うみ)は早めに出すことが日本企業の将来のためだと思います。

 私のこの提言に国交省が即座に取り組んだとしても、実現するまでには物理的に5年ぐらいはかかることでしょう。欧州ではディフィートデバイス摘発の嵐が吹き始めました。もたもたしているうちに日本が海外から指弾を受けるかもしれず、そちらの方が非常に恐ろしいことだと感じます。しかし、こうした流れから考えると、日本が先進的な審査制度を採用していれば、そのことが世界的に高く評価される時代が来ると思っています。

 国交省が日本のディーゼル車の市場車排出ガスを測定したところ、マツダ車だけが規制値内であったことはマツダの評価を非常に高めました(国交省資料「排出ガス路上走行試験等結果取りまとめ」)。

 自動車メーカーは日本経済を背負っています。その自動車メーカーの将来の発展を強く願うからこそ、私は今回こうした提言をさせていただきました。国交省にはぜひ、この提言を受け入れてほしいと願っています。