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無料で自由に使える完全自動運転ソフトウエアを活用

──それは強力なシステムが造れそうですね。しかし、1社で全てできる企業は自動車メーカーの中にありますか。

加藤氏:ないと思います。もちろん、自動車部品メーカーでも1社で開発することは無理ですし、逆にGoogle社のようなIT企業はクルマを造ることができません。

 クルマの開発は今、「垂直統合型」です。これが、完全自動運転車の開発になるとオープンイノベーションになり、水平分業型にシフトします。いろいろな企業がそれぞれ得意なものを出し合って、完全自動運転車を開発していくことになる。すると、必ずしも頂点に自動車メーカーが存在する形ではなくなる可能性があります。

 例えば、IT企業が自動運転車を発売しても構わないし、もちろん、自動車メーカーが自動運転車を販売してもよい。IT企業が販売する場合は自動車メーカーから車両を買うでしょうし、自動車メーカーが販売するならIT企業のシステムを持ってくればよい。つまり、完全自動運転車の時代になると、必ずしも自動車メーカーが上にいるというわけではなく、いろいろな企業にチャンスがあるということです。

──講座で学ぶAutowareにはどのような特徴があるのですか。

加藤氏: AutowareのコンセプトはGoogle社のものに近いといえます。Google社の完全自動運転についてはその方法論がある程度公開されています。もともと米カーネギーメロン大学や米スタンフォード大学で行われていた研究がスピンアウトしたものだからです。そのため、論文なども発表されており、それらを読めばGoogle社の自動運転システムの構築方法を知ることができます。

 これに対し、自動車メーカーが開発している自動運転は中身が分かりません。論文にもなっていないし、参考文献がどこかに記されているわけでもないからです。自動運転システムの形や使っているセンサーなどから、恐らくこうやっているのだろうなと推測するしかありません。

 Autowareの最大の優位性は、オープンソースソフトウエアという点です。ソースコードが見える、つまり中身が全て分かります。加えて、誰もが無料で使うことができます。BSDライセンス(Berkeley Software Distribution License)なので、商用化も可能です。

 スマートフォンやタブレット端末に使われているGoogle社の「Android」はGPL(GNU General Public License)です。これも商用化できますが、Androidを使っているということを公開する義務があります。しかし、Autowareにはそうした義務はありません。自由に使って構いません。既に日本の自動車メーカーもこれを使って研究開発を行っています。

──技術者塾の講座を受講した場合の効果を教えてください。

加藤氏:Autowareの対象はレベル4とレベル5です。レベル3は扱いません。技術者塾の講座では、LiDARと高精度地図を使った完全自動運転が根幹の部分となります。この講座を受講すると、レベル4の研究開発を始めることができます。実用化や商品化は先かもしれませんが、少なくとも先行研究や先行開発を始める素養を身に付けることが可能です。

 完全自動運転の将来性を知り、重要だと思っても、現状では何を勉強したらよいかが分からない企業は多いでしょう。こうした企業は、具体的に何を使ったらよいのかも、何がトレンドかも分からないのではないでしょうか。受講すれば、完全自動運転に必要な技術とトレンドを一通り押さえることができます。従って、受講後には自分で深掘りすることも可能です。