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──トヨタグループでは信頼性工学をどのように位置付けているのでしょうか。

皆川氏:トヨタグループでは、市場不具合が起きたときに「クレーム情報3点セット」が必須です。3点セットとは、[1]製造月別/故障月別表示、[2]経過月表示、[3]ワイブル解析、のこと。このうち、ワイブル解析は信頼性工学を知らないとできません。このワイブル解析を施すことで初期故障か、偶発故障か、摩耗故障かが分かるからです。

 これらの3点セットを持って行かないと、トヨタ自動車は部品メーカーからの報告を受け付けてくれません。自動車メーカーは、できる限り早い段階でリコールかどうかの判断をしなければなりません。3点セットがないと、その判断ができないのです。

 トヨタグループでは、新製品開発時の信頼性の評価基準を作るためにも信頼性工学は必須です。信頼性試験の条件と市場の相関があるか否かもワイブル解析で判断するからです。一所懸命に信頼性試験を行っても、市場(実際)との相関が取れていなければ全く意味のない試験になってしまいます。例えば、燃料ポンプに関して耐久試験を1000時間分施せば30万kmの走行距離を保証できると考えていたところ、実は5万kmしかもたなかったといった事態になってしまうのです。

 では、ここで質問です。あなたならどのようにして開発する製品の信頼性試験の条件を決めますか?