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――熱設計を学ぶ上でのキーポイントを教えてください。

 「コップに注いだ熱湯が30分後にどれくらいの温度まで下がるか?」と言われれば、感覚的には分かります。しかし、「コップに注いだ熱湯の30分後の温度を正確に計算せよ」といわれると、できる人はほとんどいないでしょう。

 熱が難しいのは、たくさんの伝熱メカニズムが絡んでいるからです。少なくとも4つの非線形方程式を連立させないと、まともな計算はできません。熱知識習得には基礎的な伝熱メカニズム(数式)の理解と経験の積み重ねの両輪が必要です。解析や計算だけを繰り返しても理解はできません。多くの実験や測定を通じて起こった現象を数式化して理解しようとすることです。これが何よりも近道です。

――今回、特に力点を置いて説明するポイントは。

 まず「熱って面白い」と思っていただくことです。熱は身近な現象のため経験的に理解している方が多いですが、間違って理解している方も大勢います。最初に陥りやすい誤解を解いていきます。熱を定量的に把握できるようにすることも重要ですが、初心者には敷居が高いので、まず対策の方向を間違えないようにすることが大切です。

 クイズ形式で構成したのは、まず自分の持っているイメージで答えていただき、正しければ定量化に進み、間違っていたらイメージの修正(現象理解+定量化)を図る。そのように進めることで、受講者が深く理解できるのではないかと考えたからです。概念だけで終わっては実務に役立たないので、実務に沿ったクイズ問題を用意します。

――今回のセミナーは、どのような方々に参加いただきたいですか?

 製品設計に関わる方に全般を対象としたセミナーですが、基板設計が放熱の主戦場となっている割には、エレクトロニクス系ハードウエア設計者の熱に対する知識、関心が薄いので、回路・基板設計者の方には特に参加いただきたいです。その他、温度測定などの業務に関わられている方、熱流体シミュレーション技術者、もちろん熱設計を主体的に進めている機械系の技術者にも、ぜひご参加いただきたいです。

――今回のセミナーを受講することで、受講者はどのようなスキルを身に付けたりできるか、ご紹介ください。

 短い時間で伝熱の基礎から熱対策までを深く理解することは困難です。まずは間違った対策をしないように正しい熱の知識を持っていただくこと、先輩たちが培ってきた温度予測手法、熱流束、熱抵抗といった指標に基づく熱管理手法などを知っていただき、明日から役立つ知識を身に付けていただくことを目指します。