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 日本では政府主導の下に女性活用が盛んに叫ばれているが、アメリカの企業でも「ダイバーシティー」が大きな課題になっている。特に先進的であるはずのシリコンバレーでここ数年、女性差別問題が頻発したため、どのIT企業もダイバーシティーに関するアピールに必死だ。

 秋になるとシリコンバレーで多数開かれるIT企業主催の会議(カンファレンス)でも、ダイバーシティーに関する取り組みがよく見られる。女性によるリーダーシップをテーマにしたパネルディスカッションやランチを交えたラウンドテーブルが必ずと言っていいほど設けられており、活躍するビジネスウーマンや社内女性重役などが登場する。

米Oracleの共同CEO(最高経営責任者)のSafra Catz氏
米Oracleの共同CEO(最高経営責任者)のSafra Catz氏
(撮影:瀧口 範子)
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 2015年10月25日から米サンフランシスコで開催された米Oracleのカンファレンス「Oracle OpenWorld 2015」も例外ではない。正式のテクノロジー関連のセッションとしてではないが、OpenWorldに並行して近くのホテルで「ダイバーシティー&インクルージョン」という半日のサミットが開かれていた。今年で3回目というこのサミットに、Oracleの共同CEO(最高経営責任者)のSafra Catz氏が登壇するというので、ちょっと見に行った(写真)。ダイバーシティーは「多様性」、そしてインクルージョンは異なったバックグラウンドの人間も「受容する」という意味だ。

 Catz共同CEOは、Makr Hurd氏とCEO職を分担しているのだが、あまりメディアにも出てこないし、カンファレンスでも表舞台をHurd氏に任せている感じだ。だが、以前から同社のCFO(最高財務責任者)や上級重役を長く務めてきた実力派である。外見は実にクールで、スピーチをすることがあっても決してがなり立てたりしないタイプだ。

「女性活用」に限らない米国のダイバーシティー

 さて、アメリカの場合、ダイバーシティーは「女性活用」といった単純なものではなくなっている。性別はもとより人種の違い、LGBT社員の処遇や厚生なども広く含まれる。教育現場では、財政的に恵まれない家庭の生徒をどう同じ競争の舞台に並ばせるかも課題になる。