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 AIシステムの活用を見据えて、先進的ユーザー企業と大手ICTベンダーが、精力的に実証実験を実施している。そして、先行実施した結果から、AIの効果的な使いどころがハッキリとしてきた。「熟練者の属人的知恵である「暗黙知」の扱い、数多くの要因が複雑に絡み合う要因の「擦り合わせ」といった従来ICTが踏み込めなかった領域で、AIの導入効果が最も大きい」とICTベンダーは言う。

 ちょっと待って欲しい。「暗黙知」と「擦り合わせ」は、日本の製造業の強みの源泉ではなかったか。

 製造業には、「暗黙知」に基づく「擦り合わせ」を強みとしたものづくりと、システム化が可能な「形式知」による「モジュール型」ものづくり、という対極的パラダイムがある。製造業でのAI活用は、情報システムで複雑な要因を擦り合わせて開発や生産の効果と効率を最大化する、新機軸のものづくりの台頭を予感させる。今回のテクノ大喜利では、AI時代での製造業の強みとは何か、特に日本企業の強みを中心に7人の識者が議論した。各回答者への質問は以下の3つである。

【質問1】AI時代の製造業では、研究開発や生産の競争要因はどのように変わるのか?
【質問2】製造業でのAI活用の本格化で、新たな事業機会が生まれる業種・職種は?
【質問3】AI活用の本格化による、日本の製造業の国際競争力への影響は?

 3つの質問に対するそれぞれの識者による回答要旨は、以下の表の通りだ。今回は、7人の回答についてまとめてみよう。

表1 テクノ大喜利「AIで崩壊?ニッポンの製造業」の回答まとめ
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表1 テクノ大喜利「AIで崩壊?ニッポンの製造業」の回答まとめ