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超スローモーション動画を実現

 講演では、開発品を利用し、2つの動画を同時に出力する応用事例も示した。例えば、動画の中にその動画の一部分を拡大した動画を重ねる応用がある。駆け抜ける馬の様子全体を撮影した1080p(約200万画素)、60フレーム/秒、16対9の動画と、その馬だけを拡大した1080p、60フレーム/秒、16対9の動画を同時にイメージセンサーから出力する。これは、1710万画素、60フレーム/秒で撮影したデータを基に、200万画素の様子全体の動画と馬の部分だけの切り出した200万画素の動画の2つを撮像素子内のISP(Image Signal Processing)で生成し、MIPIインターフェースの「バーチャルチャネル」と呼ぶ機能を利用して出力する。これを受け取った外部の画像処理ICで2つの動画を組み合わせる。

 もう1つの応用事例は、通常のフレーム速度の動画において、一定期間だけ、スローモーション動画を埋め込んだ「一時スローモーション」動画である。これは、1080p、30フレーム/秒で動画を撮影している中、ある期間、例えば2フレーム分の時間(約67ms)だけ960フレーム/秒で63枚の画像を撮り、DRAMに一時保管する。63枚のうち2枚を使って作成した30フレーム/秒の動画ストリームと、63枚の画像を撮像素子から出力。この2種類のデータを基に、まず30フレーム/秒で撮影した画像を再生し、次に960フレーム/秒で撮影した画像63枚を再生し、そして再び30フレーム/秒で撮影した画像を再生する。このとき、再生速度は30フレーム/秒を維持するので、960フレーム/秒で撮った63枚の画像再生はスローモーションに見える。

「一時スローモーション」動画の説明(図:ISSCC、作成:ソニーグループ)
「一時スローモーション」動画の説明(図:ISSCC、作成:ソニーグループ)
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サンプル動画(ソニー提供)