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 改正航空法の施行を受け、さまざまな分野での本格活用が模索されているドローン。セミナー「ロボット新産業サミット2016」(2016年3月9日、主催:日経Robotics/日経デジタルヘルス)のデジタルヘルストラックでは、救急現場におけるドローン活用についての講演があった。登壇したのは、総務省 総務省ICT地域マネージャー 総務省地域情報化アドバイザー 佐賀県統括本部情報・業務改革課 主査の円城寺雄介氏と、国際医療福祉専門学校 救急救命学科 主任(救急救命士) ドローン有効活用研究所 上席研究員 一般社団法人 EDAC 代表理事の小澤貴裕氏である。

 まず、円城寺氏が日本の救急医療の現状を紹介した。円城寺氏によれば、119番で救急車を呼び、病院で治療を受けるまでの時間は1999年には27分だったが、「2013年には39分にまで延びた」そうだ。理由としては、搬送する患者の増加や救急医療機関の減少などが挙げられる。そのため、「特定の大病院などに患者の搬送が集中することなどが原因で、時間が延びている」と説明した。

円城寺氏
円城寺氏
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 この状況を解決するため、佐賀県では2011年、すべての救急車にタブレット端末を導入。ICTを活用した情報共有で受け入れ可能な病院を可視化し、スムーズな受け入れ体制を確立した。さらに、2013年にはドクターヘリを導入。このICTによる救急現場の可視化と、ドクターヘリによる救急医療の改善を担った円城寺氏が、さらなる時間短縮の方法と考えたのがドローンの活用だった。そして、円城寺氏は小澤氏などと共同で、ドローンで命を救う「Project Hecatoncheir(プロジェクト・ヘカトンケイル)」を2015年9月に立ち上げた。