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 高齢化社会が進む中で、ロボットはどんな役割を担っていくのか。セミナー「ロボット新産業サミット2016」(2016年3月9日、主催:日経Robotics/日経デジタルヘルス)のデジタルヘルストラックでは、獨協医科大学 基本医学 情報教育部門 教授の坂田信裕氏が、ロボットと介護の関係性やその未来を解説。さらに、介護現場からの声として、社会福祉法人奉優会 施設事業本部 特別養護老人ホーム 等々力の家 看護課 主任の土屋実香氏が登壇した。

 「Pepper」をはじめとしたコミュニケーションロボットの市場は順調に拡大していくのか――。坂田氏は、「コミュニケーションロボットは日々利用し、役立つことが前提。“必要だから手にいれる”時代に移行しないと、2020年以降の延びは見込めない」との見方を示した。

坂田氏
坂田氏
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 そこで重要となるのが「ロボットだからできること」。ロボット、IoT、人工知能による医療・社会基盤の構築がポイントとなるほか、感情の認識や表現を含めた体験型のコミュニケーションができる“ユーザーエクスペリエンス”が重要になると坂田氏は訴える。

 その活用例について坂田氏は、「教育」と「医療・介護領域」を挙げた。教育においては「ロボットから知識を学ぶ」のではなく、「ロボットに触れることで、課題解決や未来を考える機会とする」ことが重要だという。つまり、“学びのパートナー”として位置付けようというわけだ。このような取り組みは「将来、医師や看護師になる学生を、医療現場でロボットを受動的に使うのではなく、積極的に使いこなせる人材として育てていく側面もある」(坂田氏)。

 医療・介護領域においては、介護施設などでのレクリエーションに利用することで、現場の高齢者が「非常にいい笑顔を見せている」(坂田氏)と指摘。「介護施設におけるコミュニケーションロボットの有用性は非常に高いのではないか」と坂田氏は見る。そこで現在、その有用性を検証しているところだとした。