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 ソニーは米国ロサンゼルスで開催中の学会「Society for Information Display(SID)」(2017年5月21~26日)で、有機ELマイクロディスプレーの最新技術について発表した。今回発表したのは、デジタルカメラの電子ビューファインダー(EVF)向けの有機ELマイクロディスプレーの技術。画素ピッチの縮小、駆動周波数の高周波化、コントラストの向上を図った、EVF向けの最新ディスプレーについて発表した。現在量産中のハイエンド仕様のミラーレスカメラに採用されているという。

画素ピッチ7.8μmの有機ELマイクロディスプレーのデモ
画素ピッチ7.8μmの有機ELマイクロディスプレーのデモ
オーサーズインタビューでデモを実施した。画面サイズは0.5型、画素数は1280×960画素。
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 今回の有機ELマイクロディスプレーは画素ピッチ7.8μm、駆動周波数90Hzで、現在主流の画素ピッチ9.9μm、駆動周波数60Hz品に比べて、ディスプレーを小型化した上で、コントラスト比を1万対1から10万対1に高めた。

 画素を小さくすると、画素内のトランジスタのS/N比が低下するため、画素間の輝度バラつきが大きくなり、画質が劣化するという問題があった。これを解決するために、ソニーは新たな駆動技術を開発し、今回発表した。画素内にトランジスタ特性を補償するための回路を導入して、S/N比を維持し、画質劣化を抑える。

 開発した有機ELマイクロディスプレーの画面サイズは0.5型、画素数は1280×960。精細度は3300ppi。輝度は1000cd/m2。バックプレーンは単結晶Siで、その上に白色有機ELとカラーフィルターを形成し、フルカラー表示をしている。

 同社は同じ駆動技術を用いて、1.25型で2560×1600画素の有機ELマイクロディスプレーも開発した。画素ピッチは10.5μm、精細度は2400ppi。これは、より大きな画面寸法のEVFへの要望に応えるためのもの。今後は有機ELマイクロディスプレーの高輝度化や微細化をさらに進め、AR/VR用途への展開を検討していく。