PR

 日本精機はAR(拡張現実)で情報を表示できるHUD(ヘッド・アップ・ディスプレー)を開発し、「人とくるまのテクノロジー展2017」(パシフィコ横浜、2017年5月24~26日)でデモを披露した(図1)。2025年までに実用化を目指す。

図1 日本精機が披露したHUDでのAR表示
図1 日本精機が披露したHUDでのAR表示
[画像のクリックで拡大表示]

 HUDとは、車両の速度や経路案内などの情報を、運転者の視点から2mほど先に虚像として映す車載機器だ。光源からの映像を機構内部で数回反射して拡大し、フロントウインドーやコンバイナー(表示部)に映し出す。運転者はカー・ナビゲーション・システム(カーナビ)やセンターメーターに視線を移すことなく、必要な情報を得られる利点がある。

 HUDにARを適用させれば、運転者が見ている風景に情報を重ねて表示できるようになる。例えば、歩道から車道に飛び出す歩行者に対して警告表示を重ねたり、道路に経路案内の矢印を這わせるように表示できたりする。運転中の安全性や利便性を高められそうだ。

 ARを適用したHUDは、2017年中にドイツContinental社が量産を見込む(関連記事:クルマにAR、2017年に実用化)。日本勢ではコニカミノルタが2019年、デンソーが2020年をめどに量産を目指し、Continental社を追いかけている。

 今回、HUDの世界シェアで約4割を占める日本精機がコンセプトを”形"にしたことで、開発競争はさらに激しさを増しそうだ。業界首位である日本精機のデモを一目見ようと、会場での待ち時間は1~1.5時間にも及んだ。