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 東京大学と首都大学東京、横浜国立大学の研究グループは、プログラマブルなゲートドライバーICを試作した。従来よりもきめ細かく制御できるようにすることで、IGBTをターンオンした際の損失をおよそ半分にできるのが特徴である。パワー半導体に関する国際会議「ISPSD 2017」(主催:電気学会、2017年5月28~6月1日、北海道札幌市開催)で発表した。

 講演では、IoTに対応した「パワーエレクトロニクス 2.0」という概念を提唱。これは、IGBTやIGBTモジュールといったパワーデバイス側にセンサーを搭載し、センシング結果を通信で外部に送信して、パワーデバイスの動作状態をモニタリング(監視)可能にするというもの。センサーを通じて得られたデータを基に、人工知能(AI)技術などで分析し、各パワーデバイスのユーザー(機器メーカーなど)にとって最適な方法でパワーデバイスを駆動するのが狙いだ。現状では、販売されたパワーデバイスが機器に採用され、その機器が市場に出た後は、パワーデバイスの動作状態が分からないという。

 こうしたパワーエレクトロニクス 2.0を実現する上で重要な技術として挙げたのが、センサーの集積技術と、データ解析を基に駆動方法を動的に変えられるプログラマブルなハードウエアである。今回の講演では、後者の事例の第一歩として、プログラマブルなゲートドライバーICを試作した。