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図1 「Solid Edge ST10」のトポロジー最適化機能
図1 「Solid Edge ST10」のトポロジー最適化機能
色は外力に対する応力などを示す。
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図2 3Dスキャナーで取り込んだデータを扱うリバースエンジニアリング機能
図2 3Dスキャナーで取り込んだデータを扱うリバースエンジニアリング機能
円筒面であることを“色塗り操作”で指示する様子。
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 シーメンスPLMソフトウェア社(本社東京)は2017年6月19日、3D-CAD「Solid Edge」の新版「同ST10」に搭載したトポロジー最適化機能などの内容について明らかにした。同機能により強度を保ちつつ質量を最小化した部品を半自動的に設計できるほか、3Dスキャナーから取り込んだ3次元形状を利用して設計する機能も加え、これを3Dプリンターへ出力する機能と組み合わせる。同社は「このような新しい機能を加える一方、クレジットカード決済で必要な期間だけ使えるようにするなど、中堅中小企業で導入しやすくしている」(同社)と説明する。

 トポロジー最適化機能は、部品が占有できる設計空間(3次元形状)と取り付け穴やシャフトが通る穴などの位置を決め、部品にかかる力を設定し、これによる応力が一定以下になるなどの形状を自動で計算するもの。このとき、質量は最小になるようにする(図1)。この最適化結果はファセット(ポリゴンの集まり)のデータであり、3Dスキャナーから読み込んだデータ、あるいは3Dプリンターへ出力に使うデータと同じ構成になっている。

 3Dスキャナーから取り込んだファセットデータに対して、穴を埋めたり、平面や円筒面を張り直したり、穴を開けたりするモデリング機能も利用可能にした(図2)。3Dスキャナーに限らず、インターネットなどで流通している3Dモデルはファセットも多く、これらも設計で利用できる。

 もともと3D-CADは平面、円筒面、曲面などの幾何図形を組み合わせた境界表現(B-Reps)と呼ばれる複雑なデータ構成になっている。しかし、実世界の物理的な形状を表現するには、ファセットの方が直接的で手軽である。Solid Edgeのモデリング機能の中核部を担うソリッドモデリング・カーネル「Parasolid」(米Siemens PLM Software社)に対しては、B-Repsとファセットの両方を扱える「コンバージェントモデリング」機能を持たせるように開発が進んでおり(関連記事)、Solid Edgeでもこの機能を利用した。「現実の装置や製品と同じように扱えるデジタルデータをコンピューター内に設ける『デジタルツイン』を実現する上でも重要な技術」(同社Vice PresidentのSayTiam Go氏)としている。

 Solid Edge ST10では、以上の他にも流体解析ソフト「FloCFD」の一体化、3D-PDFを用いた技術文書作成機能などを強化。CADのモデルを修正すると、技術文書が自動的に更新させる「連想性」も持たせた。サブスクリプション価格は月額1万5000円から。同社はSolid Edge ST10を「第28回設計・製造ソリューション展」(2017年6月21~23日、東京ビッグサイト)で展示する。