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 NECは、IoT(Internet of Things)や人工知能(AI)を活用したスマートファクトリーの実現に向けたソリューションを、機能・目的別の7つのシナリオとして2017年秋頃から順次提供していく。

 具体的には「KPI」「設備稼働/品質」「人作業効率化」「検査省人化・均質化」「トレーサビリティ」「設備保全」「スループット」の7つのシナリオを用意する。工場の現場から収集した設備の稼働データや生産状況のデータを集約した「ものづくりデータベース」(SCM/Manufacturing DB)のデータを、それぞれのシナリオに沿って分析して提示する。もう少し細かく言うと、同DBは、数値や文字、音声、映像などさまざまなデータを蓄積した「データレイク」と、それを「設備稼働」や「人作業」といった一定のカテゴリーに沿って切り出して集約した「データマート」から成り、データマートをベースにデータを分析して7つのシナリオの目的に沿った機能提供するものだ(図1)。

図1 NECが提供するスマートファクトリーの実現に向けたソリューションの全体像
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図1 NECが提供するスマートファクトリーの実現に向けたソリューションの全体像

 例えば、KPIでは、階層化されたユーザーごとに「実績」「稼働率」「品質」といった管理すべき項目(KPI)をあらかじめ定め、そのデータをビジュアルに提示し、経営判断や工場の操業を支援する。人作業効率化では、作業者の動線分析や音声を利用した作業実績収集、画像・AIを活用した検査省人化といった機能を実現する。

 これらのシナリオの一部は既にNECグループの工場で試験運用が始まっている。例えば、NECプラットフォームズ(本社東京)の甲府事業所では「人作業効率化」のシナリオを導入。ビーコンを利用した作業者の動線分析を行っている。誰がいつ、どんな動きをしているかを分析することで、工程の課題などが見えてくるという。また作業者間の動きを比較することで作業配分の最適化なども期待できる(図2)。

図2 甲府事業所における動線分析の画面(左)と現場での活用の様子(右)
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図2 甲府事業所における動線分析の画面(左)と現場での活用の様子(右)
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図2 甲府事業所における動線分析の画面(左)と現場での活用の様子(右)

 また、同社福島事業所では同シナリオの一環として音声認識による作業実績収集と音声ガイドによる作業指示を導入している。ハンズフリーで作業の着手・完了データを収集。さらにそのデータを「スループット」シナリオを利用して工程ごと、作業者ごとに生産性を分析して改善につなげているという(図3)。

図3 福島事業所におけるスループット分析
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図3 福島事業所におけるスループット分析
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図3 福島事業所におけるスループット分析
音声認識によって作業の着手・完了データを収集。その作業実績データをもとに生産性を分析している。

 なお、NECは「第28回設計・製造ソリューション展」(2017年6月21~23日、東京ビッグサイト)において、これらソリューションの概要や一部機能のデモンストレーションを展示する。