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 日立製作所は、新しいIGBT構造を「ISPSD 2016」で発表した。同社従来品に比べて、スイッチング時の損失を低減できるのが特徴である。スイッチオン、スイッチオフする際に生じる電力損失を、いずれもおよそ3割削減できる。新構造を採用したIGBTを搭載した、耐圧1.7kVで定格電流1400Aのパワーモジュールを試作し、動作試験を実施した。今回の新構造は、同社の次世代のIGBT「Gシリーズ」での適用をにらむ。このIGBTは、高出力パワーモジュール「nHPD2」での採用を想定する。

 講演では、IGBTの開発を簡単に振り返った。日立製作所はまず、1980年代に「プレーナ―型」のIGBTを製品化し、次に、1990年代にトレンチ型のIGBTを製品化した。その後、トレンチ構造の改善を続けてきた。現行のIGBT製品はトレンチ型である。今回発表したIGBTではトレンチ(溝)を掘るものの、採用した構造は「従来とは大きく異なる。プレーナ型からトレンチ型に変えたときほどのインパクトで、大きな変化だ」(日立製作所の関係者)と胸を張る。